話題株ピックアップ【夕刊】(2):NEC、メドピア、JTOWER

注目
2020年5月13日 15時20分

■NEC <6701>  4,675円  +285 円 (+6.5%)  本日終値

NEC<6701>が全体軟調地合いのなか、大幅高で4連騰と気を吐いた。同社が12日取引終了後に発表した20年3月期の営業利益は前の期比2.2倍の1276億900万円と大幅な伸びを達成、さらに21年3月期については前期比17.5%増の1500億円と2ケタ成長を見込んでいる。また、年間配当も前期比10円増配となる80円を計画しており、これを評価する形で投資資金が流入した。テクニカル的にも75日移動平均線を大きく上放れており、上昇トレンド入りを明確にしている。

■NECネッツエスアイ <1973>  5,180円  +285 円 (+5.8%)  本日終値

NECネッツエスアイ<1973>が全体下げ相場に抗して大幅続伸、一時305円高の5200円と5000円大台を回復した。新型コロナウイルスによる企業業績への影響が警戒されているが、ソフト開発やセキュリティーなどに絡むIT周辺企業はむしろ業績面で追い風になっているところも多い。同社はNEC<6701>が筆頭株主で4割弱の株式を保有している。親会社のNECの業績は絶好調で20年3月期の営業利益が前の期比倍増を達成、21年3月期も18%の伸びを見込んでいるが、通信システム構築を担うNESICも企業のテレワーク導入加速が利益成長の原動力ともなり、前期に続いて今期も増益トレンドを確保する公算が大きい。今月末の株主を対象に1株を3株にする株式分割を行う予定で、この権利取り狙いの買いも呼び込んだ。

■福田組 <1899>  4,585円  +235 円 (+5.4%)  本日終値

12日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は33%増益で着地」が好感された。

福田組 <1899> が5月12日大引け後(15:00)に決算を発表。20年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比33.0%増の25.5億円に拡大し、通期計画の76億円に対する進捗率は33.6%に達し、5年平均の26.2%も上回った。

⇒⇒福田組の詳しい業績推移表を見る

■加賀電子 <8154>  2,126円  +77 円 (+3.8%)  本日終値

加賀電子<8154>が大幅反発。12日取引終了後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の90億円(前の期比14.5%増)から100億円(同27.2%増)に上方修正すると発表。従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せする形となり、これを好材料視する買いが向かった。前期業績の上方修正は2月に続き、2回目となる。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、中国やマレーシアなど海外EMS生産拠点の操業を一時休止したものの、部品調達不足を懸念した顧客からの前倒し受注があったほか、外出自粛を背景に経費支出を抑制したことも奏功し、計画を上回って着地した。また業績好調を踏まえ、前期の年間配当を従来計画の60円から70円に増額修正したことも好感されたようだ。

■川田テクノロジーズ <3443>  5,150円  +180 円 (+3.6%)  本日終値

川田テクノロジーズ<3443>が反発。12日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が1200億円から1270億円(前の期比7.3%増)へ、営業利益が54億円から67億円(同10.5%増)へ、純利益が52億円から64億円(同5.6%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。大型工事の設計変更の交渉が予想以上に順調に進んだことに加えて、持ち分法適用関連会社の業績が順調に推移したことが寄与した。

■メドピア <6095>  1,799円  +42 円 (+2.4%)  本日終値

メドピア<6095>が大幅続伸。12日の取引終了後、クリニックと患者を繋ぐかかりつけクリニック支援サービスを提供することを目的として合弁会社を設立することで、日医工<4541>と業務提携契約を締結したと発表しており、これが好感された。メドピアは19年6月にかかりつけ薬局化支援サービス「kakari」を開始しているが、今秋にも開始予定のサービス「kakari for clinic」では、クリニックと患者をつなぐチャット機能や、即時性の高い情報発信が簡単にできるクリニックPR機能を提供し、クリニックと患者の円滑なコミュニケーションを支援する。また、患者の負担となる待ち時間の軽減や、待合室での2次感染リスクの軽減を図るために、アプリ・HP双方から時間帯予約ができる機能や、近日リリース予定の「first call for オンライン診療」を「kakari for clinic」に内包しオンライン診療に対応することも予定している。なお、今回の提携では、両社がそれぞれ出資し、同サービスのマーケティング活動やカスタマーサポート業務などを展開する合弁会社を設立する予定で、新会社は9月ごろの設立を予定している。

■アース製薬 <4985>  6,280円  +130 円 (+2.1%)  本日終値

アース製薬<4985>は大幅続伸。株価は前日比7.2%高の6590円まで上値を伸ばし、約2年10カ月ぶりに上場来高値を更新した。12日取引終了後に発表した20年12月期第1四半期(1~3月)の連結経常利益が前年同期比3.3倍の51億4300万円に急拡大して着地しており、これを好感する買いが向かった。記録的暖冬を背景に虫ケア用品の初動が好調だったほか、新製品の投入なども寄与し、売上高は前期比4.3%増の454億4100万円と増収を確保した。売上構成の良化による原価率の改善に加え、マーケティング費用の抑制で販管費が減少したことも利益拡大につながった。

■JTOWER <4485>  4,195円  +85 円 (+2.1%)  本日終値

JTOWER<4485>が大幅高で5連騰。12日取引終了後に発表した21年3月期の連結業績予想は売上高33億8100万円(前期比32.2%増)、経常利益1億700万円(同21倍)に伸び、いずれも過去最高を更新する見通しとなったことが好材料視された。携帯キャリアの設備投資効率化ニーズが高まるなか、5G基地局整備などで通信インフラシェアリングの需要を取り込むほか、海外でも新興国を中心に導入施設の増加に注力する構えだ。同時に発表した20年3月期の経常損益は500万円の黒字(前の期は1億6600万円の赤字)に浮上し、従来予想の1億3800万円の赤字予想から一転して黒字で着地した。国内IBS事業の好調やタワー事業で先行投資費用を抑制したことが業績上振れの要因となった。

■みらかホールディングス <4544>  2,892円  +17 円 (+0.6%)  本日終値

みらかホールディングス<4544>が反発。午前9時ごろ、子会社富士レビオが承認申請していた新型コロナウイルス抗原検査キットについて、13日に製造販売承認を取得し製品名「エスプライン」として販売を開始したと発表しており、これが好感された。なお、21年3月期業績への影響は精査中としている。

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