マーケットE---3Qは2ケタ増収増益、売上高・営業利益は過去最高を更新

材料
2020年5月18日 18時45分

マーケットエンタープライズ<3135>は15日、2020年6月期第3四半期(19年7月-20年3月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比31.4%増の78.85億円、営業利益が同55.2%増の4.43億円、経常利益が同56.3%増の4.43億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同81.9%増の2.46億円となった。

ネット型リユース事業の売上高は前年同期比13.0%増の52.29億円、セグメント利益は5.32億円となった。第3四半期においては、転居等に伴う商品の買い替えニーズが高まる事業環境を背景に、コロナ環境下でも前年を上回る買取依頼件数を獲得し、リユース商品の買取・販売ともに順調に推移した。また、消費者と全国のリユースショップのマッチングプラットフォーム「おいくら」では、マッチング率向上を図ることを目的に、システム開発・検証を繰り返し、送客数の拡充に努めた。このほか、近年、戦略的商材として注力している農機具等の法人向け大型商材(建機・医療機器含む)についても販売高は前年同期比倍増ペースと、取り扱い規模は大きく伸張した。

メディア事業の売上高は前年同期比4.3倍の4.29億円、セグメント利益は2.85億円となった。当第3四半期累計期間においては、引き続き各メディアともユーザーに向けた有益なコンテンツの提供やユーザビリティの向上に注力した。また、2020年2月1日付で国内最大級の修理業者プラットフォーム「最安修理ドットコム」を事業譲受し、商品の修理やメンテナンスといったアフターマーケットへもサービス領域を拡充。2020年3月におけるページビュー数は6メディア合計で1,342万PVにまで増加した。また、テレワーク導入企業が増加する社会情勢を背景として、3月以降は在宅における通信環境の向上・改善に関する検索需要などが高まった結果、インターネット広告収益が堅調に推移した。

モバイル通信事業の売上高は前年同期比1.8倍の24.30億円、セグメント利益は1.88億円となった。当第3四半期累計期間においては、新規回線契約の獲得に向けた積極的なWebマーケティング活動を行いながらも、顧客の利便性向上に向けたオプションメニューの拡充や、業務プロセスの改善によるローコストオペレーション体制の構築を行ってきた。MEモバイルが提供するWi-Fiルーター「カシモWiMAX」は、顧客にとって利便性が高いサービスを提供していたことや、メディア事業とのシナジーを活かしたマーケティング活動が奏功し、多数の新規契約を獲得した。

同社では従前よりデジタルシフトに向けた取組を行っており、コロナウイルス感染症拡大がこれをさらに加速させる。ポイントは2つ、「デジタル集客」と「テレワーク」である。

「デジタル集客」では、「おいくら」による全国のリサイクルショップの集客支援と、デジタルシフトが進んでいない農機具分野の強化である。農機具分野では、足元で2社のM&Aを通じ、EC化率がわずか2%の農機具市場のデジタルシフトを加速させる。また海外輸出機能を獲得し、戦略的に販路開拓を行っている。さらに、今期よりセグメント開示を実施したメディア事業では、「巣ごもり消費」により通信・エンタメ系を中心としたPV数が増加し、この露出力拡大に伴い外部顧客からの広告出稿が増加し、デジタル集客を加速させている。

「テレワーク」への対応では、モバイル通信事業で提供するWiMAXサービスが、在宅勤務の通信環境の構築に活用されており、4月以降保有回線数を大きく伸ばしている。この傾向はしばらく続くとみている。

2020年6月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比18.0%増の100.00億円、営業利益が同32.7%増の6.00億円、経常利益が同32.2%増の6.02億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同32.5%増の2.70億円としている。第3四半期終了時点での進捗率は、売上・各段階利益ともに、前期に比べて高いものの、不透明な経済環境を考慮し、期初計画を据え置いている。

《SF》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.