【投資部門別売買動向】海外勢が現先合算で15週ぶりに買い越す、買い姿勢に転換か (5月3週)

市況
2020年5月28日 20時00分

●海外勢が現物・先物合算で15週ぶりに買い越す、買い姿勢に転換か

東証が28日に発表した5月第3週(18日~22日)の投資部門別売買動向(現物)によると、国内外の経済活動再開が好感され日経平均株価が前週末比350円高の2万0388円と2週ぶりに上昇しこの週は、海外投資家が6週ぶりに買い越した。買越額は772億円だった。前週は1296億円の売り越し。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計で3週ぶりに買い越し、買越額は2988億円だった。現物と先物の合算でも15週ぶりに買い越し、買越額は3761億円に膨らんだ。前週は3896億円の売り越しだった。海外投資家は売りが一巡し、買い姿勢に転換しつつあるようだ。自社株買いが中心とみられる事業法人は8週連続で買い越し、買越額は246億円と前週の896億円から縮小した。

一方、個人投資家が5週ぶりに売り越し、売越額は798億円だった。前週は1882億円の買い越し。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行が2週連続で売り越し、売越額は497億円だった。

海外投資家が現物・先物合算で15週ぶりに買い越したことで買い姿勢に転換した可能性が浮上した。

■投資部門別売買代金差額 (5月18日~22日)

東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全49社)]

※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し

  海外投資家 信託銀行 個人合計 [  現金  信用 ] 日経平均 ( 前週比 )

5月 ―――

第3週      772   ▲497   ▲798 [ ▲1,048   250 ] 20,388円 ( +350 円)

第2週    ▲1,296   ▲428   1,882 [   758  1,124 ] 20,037円 ( -141 円)

第1週    ▲1,206    91    170 [   106   64 ] 20,179円 ( +559 円)

4月 ―――

第5週    ▲1,482    113    65 [  ▲476   542 ] 19,619円 ( +357 円)

第4週    ▲3,483    23   1,867 [   747  1,119 ] 19,262円 ( -635 円)

第3週    ▲3,019   1,249   ▲43 [  ▲601   557 ] 19,897円 ( +398 円)

第2週      543   2,681  ▲1,584 [ ▲1,277  ▲307 ] 19,498円 ( +1678 円)

第1週     ▲654   2,790    255 [  ▲431   686 ] 17,820円 ( -1569 円)

3月 ―――

第4週    ▲9,517   4,450  ▲1,232 [   261 ▲1,493 ] 19,389円 ( +2836 円)

第3週    ▲4,134   2,458   2,424 [  2,968  ▲544 ] 16,552円 ( -878 円)

第2週    ▲6,793    286   1,708 [  2,819 ▲1,111 ] 17,431円 ( -3318 円)

第1週    ▲1,535    236   5,554 [  4,466  1,087 ] 20,749円 ( -393 円)

2月 ―――

第4週    ▲3,656   ▲114   3,163 [  2,119  1,044 ] 21,142円 ( -2243 円)

第3週     ▲353  ▲1,385    973 [   612   360 ] 23,386円 ( -300 円)

第2週     ▲494   ▲467    580 [   94   485 ] 23,687円 ( -140 円)

第1週     2,819  ▲1,313  ▲3,187 [ ▲2,415  ▲771 ] 23,827円 ( +622 円)

1月 ―――

第4週    ▲2,401   ▲448   3,164 [  1,984  1,180 ] 23,205円 ( -622 円)

第3週     ▲714   ▲481   1,954 [   858  1,095 ] 23,827円 ( -214 円)

第2週      751   ▲490   1,634 [   525  1,109 ] 24,041円 ( +190 円)

第1週     ▲454   ▲173   ▲88 [  ▲627   539 ] 23,850円 ( +193 円)

※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。

※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。

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