12日の米国市場ダイジェスト:米国株は反発、CDCの警告で値動き荒い展開
■NY株式:米国株は反発、CDCの警告で値動き荒い展開
米国株式相場は反発。ダウ平均は477.37ドル高の25605.54ドル、ナスダックは96.08ポイント高の9588.81ポイントで取引を終了した。6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値や5月の輸入物価指数が予想を上回ったため景気見通しの改善を好感して大きく上昇して寄り付いた。しかし、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が、今後ウイルス感染者数が劇的に増加した場合、厳しい予防措置が再び必要になると警告したことが嫌気され、一時下落に転じる局面もあった。引けにかけては押し目買いなどに下値が支えられ再び上昇する値動きの荒い展開となった。セクター別では、銀行や自動車・自動車部品、エネルギーが上昇、一方で、食・生活必需品小売りが下落した。
ソフトウェアのアドビ(ADBE)は昨日引け後に発表された良好な決算が好感され急伸し、過去最高値を更新した。スポーツ用品小売りのディックスポーツ(DKS)は配当支払いを再開する計画を発表し上昇。ヨガアパレル小売りのルルレモン(LULU)は決算が予想を下回り下落。電動自動車(EV)のテスラはゴールドマンサックスとモルガンスタンレーが相次いで投資判断を引き下げ下落した。
住宅ローン金融大手のクイッケン・ローンズが新規株式公開(IPO)を申請したことが報じられた。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:ドル強含み、6月ミシガン大消費者信頼感指数は予想以上に改善
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円22銭から107円52銭まで上昇して107円37銭で引けた。6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値や、5月輸入物価指数が予想を上回り米債利回り上昇に伴うドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは1.1323ドルから1.1213ドルまで下落して1.1258ドルで引けた。ユーロ・円は121円48銭から120円52銭まで下落。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)がウイルスが劇的に増加した場合、厳しい追加措置が必要と警告したことが嫌気され、リスク回避の円買いが強まった。ポンド・ドルは1.2627ドルから1.2474ドルまで下落。英国の4月GDPが過去最大に落ち込んだため来週の英中銀の会合での追加緩和を織り込むポンド売りが強まったほか、英国政府が離脱移行期間の延長をしないことをEUに伝達、通商交渉への懸念でポンド売りが加速した。ドル・スイスは0.9456フランから0.9553フランまで上昇した。
■NY原油:小幅続落、一時強含みも利食い売りで上げ渋る
NYMEX原油7月限終値:36.26 ↓0.08
12日のNY原油先物7月限は小幅続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-0.08ドルの1バレル=36.26ドルで取引を終えた。取引レンジは34.48ドル-36.99ドル。12日のアジア市場で34.42ドルまで下落したが、アジア諸国の株安が一服したことから、下げ幅は縮小。ニューヨーク市場で一時36.99ドルまで戻す場面があった。その後は利益確定を狙った売りに押されて原油先物は上げ渋った。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 24.78ドル +0.85ドル(+3.55%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.28ドル +1.71ドル(+3.84%)
ゴールドマン・サックス(GS)201.78ドル +7.65ドル(+3.94%)
インテル(INTC) 59.33ドル -0.37ドル(-0.62%)
アップル(AAPL) 338.80ドル +2.90ドル(+0.86%)
アルファベット(GOOG) 1413.18ドル +9.34ドル(+0.67%)
フェイスブック(FB) 228.58ドル +4.15ドル(+1.85%)
キャタピラー(CAT) 123.15ドル +1.60ドル(+1.32%)
アルコア(AA) 11.53ドル +1.11ドル(+10.65%)
ウォルマート(WMT) 117.74ドル -2.35ドル(-1.96%)
《ST》