前場に注目すべき3つのポイント~感染第2波への警戒で不安定な相場展開に
15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:感染第2波への警戒で不安定な相場展開に
■前場の注目材料:新電工、21/3業績予想 営業利益107億円、5G需要見込む
■39県人出8割、緊急事態解除1カ月
■感染第2波への警戒で不安定な相場展開に
15日の日本株市場は、不安定な相場展開になりそうだ。12日の米国市場ではNYダウが477ドル高だった。6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値や5月の輸入物価指数が予想を上回ったため景気見通しの改善を好感して大きく上昇して寄り付いた。しかし、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が、今後ウイルス感染者数が劇的に増加した場合、厳しい予防措置が再び必要になると警告したことが嫌気され、一時下落に転じる局面もあった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の22150円。円相場は1ドル107円40銭台で推移している。
先週の調整に対する自律反発が意識されやすい面はあるが、米アトランタで警官が黒人男性を射殺と伝えられる中、暴動への影響が警戒されやすい。また、中国・北京で新型コロナウイルス感染者数が増加しており、国内では東京都において47人の感染者数が発表されるなど、感染第2波への警戒感が手掛けづらくさせそうである。国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、今年の世界経済見通しをさらに下方修正することになるとの予想を示しており、経済活動の再開に伴う景気回復期待が後退する可能性も意識されやすい。
そのため、朝方こそ米国市場の上昇を材料視する可能性がありそうだが、その後はやや弱含みの相場展開を意識せざるを得ないだろう。心理的な支持線となる6月SQ値での攻防から、強弱感が対立する可能性もありそうだ。下値は日銀のETF買い入れへの思惑から底堅さが意識されるものの、様子見姿勢が強まる可能性がありそうだ。
物色の流れとしては個別に材料が出ている銘柄に短期資金が集中しやすいほか、感染第2波への警戒感から、バイオ株などにも個人主体の資金が集中することになりそうだ。その他、各国で新型コロナウイルスの感染拡大に伴い本格化した在宅勤務を定着させる動きが広がっていると伝えられており、テレワーク関連などへの物色も再燃する可能性がありそうだ。
■新電工、21/3業績予想 営業利益107億円、5G需要見込む
新電工<6967>は2021年3月期の業績予想を発表。売上高は前期比15.3%増の1711億円、営業利益が同231.6%増の107億円を見込んでいる。次世代通信規格「5G」の実用化に伴い、サーバー向けの半導体部品の販売が好調に推移する。リモートワークが広がっていることを受け、フリップチップタイプパッケージの販売が増えている。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(25605.54、+477.37)
・ナスダック総合指数は上昇(9588.81、+96.08)
・シカゴ日経225先物は上昇(22150、大阪比+10)
・1ドル107円50-60銭
・SOX指数は上昇(1903.85、+27.19)
・VIX指数は低下(36.09、-4.70)
・日銀のETF購入
・世界的な経済活動再開
・日米欧の大型経済対策
・コロナ収束後の業績回復期待
・39県人出8割、緊急事態解除1カ月
・国外退去拒否に罰則、外国人不法滞在、入管が法改正検討
・食害バッタ、非情の東進、インドに襲来、中国警戒強める
・オンライン葬儀浸透、3密避けて別れの場
・観光割引、40道府県で、30道県地元客限定
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
特になし。
<海外>
・11:00 中・5月鉱工業生産(前年比予想:+5.0%、4月:+3.9%)
・11:00 中・5月小売売上高(前年比予想:-2.0%、4月:-7.5%)
《ST》