話題株ピックアップ【夕刊】(1):オンコリス、ユーグレナ、郵船
■オンコリス <4588> 2,317円 +400 円 (+20.9%) ストップ高 本日終値
オンコリスバイオファーマ<4588>がストップ高に買われた。15日の取引終了後、核酸系逆転写酵素阻害剤OBP-601(センサブジン)に関して、主に神経領域の開発に対して米トランスポゾン・セラピューティクス(コネチカット州)と全世界における再許諾権付き独占的ライセンス契約を締結すると発表したことが好感された。契約によりトランスポゾン社は今後、オンコリスが抗HIV薬で開発されてきた全ての前臨床試験及び臨床試験の成績をもとに治験申請を行い、さまざまな神経変性疾患に対する適応を取得するための臨床試験を行うという。契約に伴う契約一時金及びマイルストーン収入の合計額は総額3億ドル以上となり、オンコリスはトランスポゾン社が21年春をメドに完了させる資金調達後に受領する予定。また、これに加えて、上市後の売上高に応じたロイヤルティーを別途受領するとしている。
■日経レバ <1570> 19,460円 +1,750 円 (+9.9%) 本日終値
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が急反発、1700円を超える上昇をみせ1万9000円台半ばまで急速な切り返しをみせた。日経平均株価に連動するETFで基本的に価格変動率が2倍に設定されていることで、ここ日経平均が連日ハイボラティリティな値動きをみせるなか、個人投資家の売り買いが活発化している。
■ユーグレナ <2931> 837円 +75 円 (+9.8%) 本日終値
ユーグレナ<2931>が4日ぶりに急反発。同社は15日、リバネス(東京都新宿区)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因であるSARS-CoV-2に対する抗体を検査対象者が持っているかどうかを判別する検査系を共同開発すると発表しており、これが材料視されたようだ。両社は東京理科大学村上康文教授の技術指導のもと検査系の開発に着手し、検査に同意を得たボランティアによるサンプル203検体を用いた試験から、陽性者を判別できるレベルで抗体検査ができることを確認。今後、より精度の高い検査系の構築に努めるとしている。
■博報堂DY <2433> 1,315円 +106 円 (+8.8%) 本日終値
博報堂DYホールディングス<2433>が上げ幅を拡大。日経平均株価が1000円超上昇するなど、全体相場の堅調地合いが追い風となったもよう。また、傘下の博報堂がきょう、企業がネット通販などで消費者に直接販売するD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)ブランドビジネスの包括的支援を開始したと発表していることも買い手掛かりとなったようだ。同社はこのほど、企業のD2Cへの挑戦を成功に導くことを目指して、グループ内のブランディングとECビジネスの専門性を結集した支援体制を構築。新たなビジネス機会の発掘やブランド設計、ビジネス設計、商品設計、バリューチェーン整備、マーケティング戦略立案、店舗展開など、D2Cブランドビジネスに関するあらゆるフェーズやニーズの支援を行うとしている。
■日本郵船 <9101> 1,589円 +117 円 (+8.0%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>などをはじめ海運株が大きく買われた。きょうの東京市場は全面高様相となっているが、そのなか業種別では8%超の上昇で33業種中首位を争ったのが海運と鉄鋼だ。新型コロナウイルスの感染第2波に対する警戒感が米国株市場のネガティブ要因となっていたが、FRBが個別企業の社債購入を開始するとの発表を受け流れが変わった。東京市場では海運をはじめ世界景気に敏感なセクターに対する空売りがかさんでいたが、足もとはこれを一気に買い戻す動きが顕在化した。
■ケネオフィス <8972> 623,000円 +43,000 円 (+7.4%) 本日終値
15日に決算を発表。「今期経常は1%増で3期ぶり最高益更新へ」が好感された。
ケネディクス・オフィス投資法人 <8972> [東証R] が6月15日大引け後(15:30)に決算を発表。20年4月期の経常利益は前の期比5.7%増の61.7億円になり、20年10月期は前期比0.6%増の62.1億円とほぼ横ばいを見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
■アークランドサカモト <9842> 1,712円 +108 円 (+6.7%) 本日終値
アークランドサカモト<9842>が反発。15日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日~5月20日)連結決算が、売上高323億2600万円(前年同期比15.4%増)、営業利益39億5200万円(同37.7%増)、純利益23億2200万円(同48.8%増)と大幅増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止需要や緊急事態宣言に伴う外出自粛による巣ごもり消費の拡大により、ホームセンター部門の既存店売上高が前年同期比15.8%増となったことが牽引した。外食事業はコロナ禍に伴う消費マインド悪化の影響を受けたものの、小売事業の好調がカバーした。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1150億円(前期比2.1%増)、営業利益98億円(同2.3%増)、純利益52億円(同7.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■ベルーナ <9997> 650円 +41 円 (+6.7%) 本日終値
ベルーナ<9997>は大幅高で4日ぶりに反発。15日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高が前年同月比3.4%増となり、4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。巣ごもり需要の獲得などで衣料品と家具・雑貨などがともに前年を上回った総合通販事業が2ケタ増となったほか、グルメ、ワイン、オージオなどが前年を上回った専門通販事業も好調に推移した。
■ビジョン <9416> 796円 +49 円 (+6.6%) 本日終値
ビジョン<9416>が4日ぶりに反発。同社はきょう、自社が提供するモバイルWi-Fiルーターが大阪府に採用されたことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。大阪府では新型コロナウイルス感染症の第2波・第3波に備え、府立高校などでオンライン授業体制を6月末までに構築するとしており、モバイルルーターを提供する事業者として同社が選定された。これまで同社は地方自治体と提携し、インバウンド対策の課題でもあった訪日外国人旅行者のインターネット通信環境で、モバイルWi-Fiルーターのレンタル提供に取り組んできた実績がある。
株探ニュース