明日の株式相場戦略=上値の重い展開か、ネット関連の個別株物色続く
18日の東京株式市場は、日経平均株価が100円安と続落した。為替の円高進行もあり、前場は一時300円を超える下落となる場面があったが、後場に入り下げ幅は縮小した。 日銀ETF買いへの期待に加え、「海外投資家などが前場に先物売りを出しており、後場に入り買い戻しを入れたようだ」(市場関係者)との見方も出ていた。
足もとの相場は、新型コロナウイルス感染拡大「第2波」への警戒感が台頭する一方、日銀、米連邦準備理事会(FRB)など金融当局を中心とする政策対応への期待で一進一退が続いている。日経平均株価は2万3000円に接近する場面では売りが膨らむ展開が続いており、「当面は2万2000円台を中心とする往来圏が続く」(同)との見方が少なくない。
こうしたなか、明日も今日と同様に上値の重い展開が予想され、個別株中心の展開となりそうだ。「足もとで値動きがいいのはネット系の中小型株」(アナリスト)であり、東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は、この日も上昇している。
ヤフーなどを傘下に持つZホールディングス<4689>は新高値に上昇したほか、クラウド会計のフリー<4478>、業務効率化支援のチェンジ<3962>、人工知能(AI)を用いた光学式文字読み取り装置サービスのAI inside<4488>などが買われたが、この流れは続きそうだ。
今晩は米新規失業保険申請件数や米6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米5月景気先行指数の発表がある。明日は国内で5月消費者物価が公表され、引け後に凸版印刷<7911>が決算発表を行う。
(岡里英幸)