話題株ピックアップ【夕刊】(2):NEC、レーザーテク、HIS
■NEC <6701> 5,170円 +120 円 (+2.4%) 本日終値
NEC<6701>が反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「NTTがNECに約5%出資し、次世代通信規格『5G』など先端通信網を共同開発することが24日分かった」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、出資額は約600億円とみられるとしており、記事通りならばNTTはNECの第3位株主となる。報道に対してNECは「当社が公表したものではない。日本電信電話との資本業務提携については協議中であり、きょう付の取締役会に付議する予定だ」とのコメントを発表した。
■レーザーテック <6920> 10,480円 +30 円 (+0.3%) 本日終値
レーザーテック<6920>が全体軟調相場のなかも前日終値近辺で売り物をこなしたほか、東京エレクトロン<8035>なども底堅さを発揮した。米国での新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかかっていないことを受け、前日の米国株市場で主要株指数が急落し、東京市場でもその影響を受けたが、半導体関連業界は新型コロナウイルスの影響を受けにくい業態として断続的な買いが入り下値を支えた。22日に世界のスーパーコンピューターの性能を比較する専門家プロジェクト「TOP500」が発表した最新の計算速度ランキングで、理化学研究所と富士通<6702>で共同開発した「富岳」が9年ぶりに世界一となった。日本の技術力が改めて脚光を浴びたが、その基盤を支える半導体関連メーカーにも光が当たり、海外機関投資家などの買い戻しを誘発した部分もあるようだ。
■エイチ・アイ・エス <9603> 1,694円 -149 円 (-8.1%) 本日終値 東証1部 下落率3位
24日に決算を発表。「上期経常は赤字転落で着地、今期業績・期末配当を未定に変更」が嫌気された。
エイチ・アイ・エス <9603> が6月24日大引け後(15:00)に決算を発表。20年10月期第2四半期累計(19年11月-20年4月)の連結経常損益は7.6億円の赤字(前年同期は88.7億円の黒字)に転落した。同時に、従来33円を計画していた期末一括配当を未定に変更した。
■日本製鉄 <5401> 1,021円 -51 円 (-4.8%) 本日終値
日本製鉄<5401>が大幅続落。トヨタ自動車<7203>が保有していた日本製鉄の政策保有株(保ち合い株)を全て売却していたことが嫌気された。24日に公表したトヨタの20年3月期の有価証券報告書で、明らかになった。トヨタによる日本製鉄株の売却は25日付の日本経済新聞で報道されたが、同紙では「トヨタは部品メーカーを含む仕入先の保有株の整理をここ数年加速しており、成長投資に資金を振り向ける」と伝えている。
■日本航空 <9201> 1,975.5円 -85 円 (-4.1%) 本日終値
JAL<9201>、ANAホールディングス<9202>など空運株の下げが目立つ。業種別騰落率で「空運」は東証1部33業種中で値下がり率トップに売り込まれた。米国で新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、新規感染者数の多い週ではロックダウンの可能性も取りざたされている。そのなか米国株市場では空運株大きく値を下げた。日本国内では相対的に新型コロナウイルスに対する警戒感は低いが、国内旅客需要の回復には時間がかかるとの見方が出ており、JALやANAは連想売りの対象となった。
■三菱UFJ <8306> 426.7円 -10.8 円 (-2.5%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調。前日の米国株市場では新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかっていないことで、経済活動が再びストップするのではないかとの懸念が売りを誘発したが、景気先行きを不安視して債券が買われ、米10年債利回りは0.68%台まで低下、再び0.7%台を割り込んできた。これを背景に前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス、JPモルガンなど大手金融株が軒並み安となり、全体指数の下げを助長した。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクは運用環境の悪化を嫌気する売りが優勢となった。
■国際石油開発帝石 <1605> 690.5円 -8.9 円 (-1.3%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>が安い。24日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比2.36ドル安の1バレル=38.01ドルと下落した。新型コロナウイルス感染再拡大への恐れが高まるなか、原油需要低迷を警戒する売りが膨らんだ。また、米国の原油在庫増加による需給悪化も不安視され原油価格は軟調に推移した。
■窪田製薬HD <4596> 393円 +80 円 (+25.6%) ストップ高 本日終値
窪田製薬ホールディングス<4596>がストップ高。25日付の日本経済新聞は、同社が近視治療のために開発中のメガネ型機器について「近く米国で試験(治験)に入る」と報じた。開発中の医療機器「クボタメガネ」は顔に装着すると眼内に画像が投影され、ピントのずれを元に戻して近視を治療する効果が期待されている。
■アマガサ <3070> 398円 +80 円 (+25.2%) ストップ高 本日終値
24日に発表した「株主優待制度を拡充」が買い材料。
20年7月から導入する株主優待制度の内容を拡充。自社ECサイトに掲載する秋冬物の新作商品を優先的に予約できるようにする。また、初回限定でオリジナルトートバッグを贈呈する。
■東京鐵鋼 <5445> 1,619円 +256 円 (+18.8%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
東京鐵鋼<5445>が急速に切り返し。同社はきょう午後2時頃に、21年3月期第1四半期(4~6月)の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前年同期比2.3倍の21億円(従来予想は10億円)に引き上げた。売上高予想も同2.8%減の150億円(従来予想は110億円)に上方修正。出荷数量が想定ほど新型コロナウイルス蔓延の影響を受けず、30%程度想定を上回る見込みになったとしている。なお、上半期及び通期の業績見通しは合理的な予想が可能になった時点で、速やかに開示するとしている。
株探ニュース