30日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で3日ぶり反落、中国金融セクターに売り

市況
2020年7月30日 18時00分

30日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比172.55ポイント(0.69%)安の24710.59ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が87.33ポイント(0.86%)安の10097.08ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は1283億7100万香港ドルにやや拡大している(29日は1044億4800万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)

新型コロナウイルス感染拡大を警戒し、売りが先行している。香港政府は29日夕方、新型コロナの新規感染者を新たに118人確認したと発表した。100人超えは8日連続で、30日の増加も予測されている。中国本土では感染が再拡大し、米国でも高止まりするする状況。世界経済回復の足かせになると不安視された。

ハンセン指数の構成銘柄では、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.7%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.6%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が2.4%安と下げが目立った。

セクター別では、本土系の金融が安い。上記した中国人寿保険のほか、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が1.9%、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が3.4%、招商銀行(3968/HK)が2.3%、中信建投証券(6066/HK)が2.6%、中信証券(6030/HK)が1.4%ずつ下落した。

産金セクターも急落。霊宝黄金集団(3330/HK)が4.9%安、招金鉱業(1818/HK)が4.4%安、紫金鉱業集団(2899/HK)が3.2%安で引けた。足もとの金価格急騰を受け、金融当局と主要行は「投機買い」の抑制に動いている。工商銀行は29日、貴金属連動商品の新規口座開設を31日から停止すると発表した。

半面、医薬品セクターは高い。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が7.7%、石薬集団(1093/HK)が5.1%、金斯瑞生物科技(1548/HK)が4.9%、広州白雲山医薬集団(874/HK)が2.2%ずつ上昇した。秋からのコロナ再流行に備え、当局は医療体制の整備方針を発表。医薬品備蓄の思惑が高まった。

一方、本土市場は小幅ながら4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%安の3286.82ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導。産金株、防衛関連株、空運株、エネルギー株、自動車株の一角なども売られた。半面、医薬品関連株は高い。ゼネコンやセメントのインフラ関連株、食品飲料株、不動産株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)

《FA》

提供:フィスコ

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