ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ユーロ圏GDP改定値が手掛かり材料に

通貨
2020年8月8日 15時09分

■上げ渋り、利益確定を狙ったユーロ売りが増える

来週のユーロ・ドルは上げ渋り。米国金利の先高観は一段と後退していることや、8月6日に発表されたドイツの6月製造業受注は予想を上回ったことから、ユーロ・ドルは一時1.1916ドルまで買われた。しかしながら、7日発表の米国の7月雇用統計は予想を上回ったことを受けて、利益確定を狙ったユーロ売り・米ドル買いが活発となり、ユーロ高・米ドル安は一服した。取引レンジ:1.1696ドル-1.1916ドル。

■もみ合いか、戻り売りの興味残る

再来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州復興基金への期待やユーロ圏の企業景況感は改善傾向にあることから、ユーロの先高観は失われていない。ただし、1ユーロ=1.20ドル手前ではユーロ売りの興味が残されており、新たなユーロ買い材料が提供されない場合、ユーロ・ドルは1.19ドル近辺で上げ渋る展開が予想される。

予想レンジ:1.1700ドル-1.1900ドル

■上げ渋り、米雇用統計発表後に利食い売りが強まる

来週のユーロ・円は上げ渋り。ユーロ圏の景気回復への期待でユーロ買い・円売りが強まり、一時125円台半ばまで買われた。しかしながら、米追加財政策交渉の行き詰まりが警戒されたことや、8月7日発表の7月米雇用統計が市場予想を上回ったことから、利益確定を狙ったユーロ売り・米ドル買いが活発となった。この影響でユーロの対円レートは124円台後半まで下げる展開となった。取引レンジ:124円00銭-125円58銭。

■伸び悩みか、ユーロ圏GDP改定値が手掛かり材料に

再来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州復興基金への期待でユーロ高・米ドル安の流れが一変する可能性は低いとみられる。ただし、米ドル・円相場に大きな動きがなく、8月14日発表の4-6月期域内総生産(GDP)改定値が市場予想と一致した場合、ユーロ買い・円売りは縮小する可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・12日:6月鉱工業生産(5月:前月比+12.4%)

・14日:4-6月期域内総生産改定値(速報値:前年比-15.0%)

予想レンジ:124円00銭-125円50銭

《FA》

提供:フィスコ

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