バリュー株中心にこれといったもち合いもない状態で上昇【クロージング】

市況
2020年8月11日 16時06分

11日の日経平均は大幅に反発。420.30円高の22750.24円(出来高概算16億2700万株)で取引を終えた。米国市場の流れを引き継ぐ格好から強い値動きとなり、寄り付き直後につけた22497.07円を安値に終日強含みの相場展開となり、ほぼ高値圏で取引を終えている。米国ではNYダウが7営業日続伸となる一方でナスダックは続落となるなど、グロース株からバリュー株へのシフトが意識されるなか、東京市場においてもバリュー株を見直す流れが強まっている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1800を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは情報通信、その他製品の2業種が下げた他は31業種が上昇しており、不動産、鉄鋼、銀行、空運、輸送用機器、陸運、建設、非鉄金属、ゴム製品の強さが目立っている。指数インパクトの大きいところでは、米バイオジェンと開発しているアルツハイマー型認知症治療薬について、米食品医薬品局(FDA)から優先審査の指定を受けたと発表したエーザイ<4523>が日経平均を約43円押し上げたほか、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、テルモ<4543>、リクルートHD<6098>が堅調。一方で決算発表を控えていたソフトバンクG<9984>が冴えない。

日経平均は米国の流れを受けて買い先行後は次第にこう着感が強まるかに思えたが、予想以上にバリュー株の強さが目立った。22500円をあっさり突破し、その後もこれといったもち合いもない状態で上昇をみせていたこともあり、短期の売り方の買い戻しなども入ったと考えられる。また、大幅上昇によってレバETFの調整に伴う先物への買いも意識されやすく、よりトレンドを強める要因となったようである。そのほか、ハンセン指数が一時2%を超える上昇で推移するなど、アジア市場の堅調な展開も安心感につながったようである。

日経平均は25日線を突破してきたことにより、明日以降は25日線を支持線としてキープできるかが注目されるところ。基本的には22000円から23000円でのレンジ相場が継続しており、底堅さが意識されるようであれば、センチメントとしてはレンジ上限への意識に向かいやすいところ。指数インパクトの大きいソフトバンクGの決算反応が注目されやすいと考えられる。また、グロース株からバリュー株へのシフトが続くかを米国市場も含めて見極める必要があるだろう。

《CN》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.