話題株ピックアップ【夕刊】(1):テラスカイ、ウシオ電、リクルート

注目
2020年8月27日 15時11分

■テラスカイ <3915>  5,300円  +665 円 (+14.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

テラスカイ<3915>が大幅続伸、8月中旬以降戻り足を強めているが、きょうは買いの勢いが一段と増している。同社はクラウド導入支援ビジネスなどを展開、米セールスフォース・ドットコムのシステムを主軸としており、足もとの業績も絶好調だ。21年2月期第1四半期(3~5月)は営業利益が前期比倍増の3億2100万円と高変化をみせた。前日の米国株市場ではダウ平均に新規採用されるセールスフォースが26%高という急騰劇を演じた。新型コロナウイルスの感染拡大を背景にクラウド関連の需要が加速しており、セールスフォースの20年5~7月期業績も最終利益が前年同期比29倍という驚異的な伸びをみせており、テラスカイもセールスフォース関連の有力株としてマーケットの熱視線が向けられている。

■ウシオ電機 <6925>  1,401円  +82 円 (+6.2%)  本日終値

ウシオ電機<6925>が急速人気化。同社は世界トップの産業ランプメーカーだが、紫外線殺菌やウイルス不活性化の光源開発などで注目されている。そうしたなか、26日取引終了後、東芝ライテック(神奈川県横須賀市)と業務提携し、紫外線除菌・ウイルス抑制装置を共同開発することを発表した。これを材料視する買いを呼び込む形となった。

■リクルート <6098>  3,982円  +212 円 (+5.6%)  本日終値

リクルートホールディングス<6098>が大幅反発。26日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高4754億8800万円(前年同期比20.0%減)、営業利益266億7100万円(同62.6%減)、純利益223億2300万円(同62.4%減)と大幅な減収減益だったものの、決算発表によるアク抜け感から買われたようだ。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、主力のHRテクノロジー事業でIndeed及びGlassdoorの有料求人広告数が大幅に減少した。また、メディア&ソリューション事業で、宿泊予約サイトや飲食店予約サイトの広告出稿数が減少したことも響いた。なお、21年3月期通期業績予想は、引き続き未定としている。

■ブシロード <7803>  2,863円  +83 円 (+3.0%)  本日終値

ブシロード<7803>は続伸。同社はこの日、トレーディングカードゲームのデジタルサポートツール「DICK LOG」をリリースしたと発表しており、これを好感した買いが入った。「DICK LOG」は、Webブラウザ上でトレーディングカードゲームの山札(以下デッキ)を作成することができるデジタルサポートツール。これを使うことにより、見やすい画像でSNSに投稿できるようになるほか、誰とでもシェアすることが可能になるという。

■Sansan <4443>  5,330円  +90 円 (+1.7%)  本日終値

Sansan<4443>は3日続伸。26日の取引終了後、スピーチや対談などを書き起こし、ログ化などを行うメディア運営企業のログミー(東京都渋谷区)を子会社化すると発表しており、これが好感されたようだ。ログミーは、イベント・カンファレンスの内容や決算説明会の情報などを配信するビジネスパーソン向けのメディアを運営しており、月間300万の閲覧数を有する。Sansanでは今後、クライアント・ユーザー基盤の活用、営業やデータ活用のノウハウなどの導入により、ログミーの更なる業績拡大を図るほか、イベントや広告関連の事業で提携も行っていくという。

■JCRファーマ <4552>  11,740円  +90 円 (+0.8%)  本日終値

JCRファーマ<4552>が高い。26日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることにより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。また、ライソゾーム病治療薬のグローバル展開として、ブラジルへの事業展開を正式に決定したと発表した。今年11月に予定しているムコ多糖症2型(ハンター症候群)治療酵素製剤JR-141のブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)への製造販売承認申請を見据えて設立したジョタ・セ・エヒ・ド・ブラジル社を拠点として、同国においてライソゾーム病治療薬の販売事業を行うとしている。

■ニトリホールディングス <9843>  22,370円  +150 円 (+0.7%)  本日終値

ニトリホールディングス<9843>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は26日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を2万円から2万4000円に引き上げた。同証券では、第1に巣ごもり長期化で家庭内を快適に過ごすための需要やテレワーク需要は依然高水準であること、第2に、19年10月の消費増税による駆け込み需要で8~10月の前年ハードルが高いが、同社は前年水準を踏まえ商品開発を強化する傾向があり、市場の期待以上に善戦する可能性も高いこと、第3に、小売りセクターには新型コロナ恩恵銘柄と同ダメージ銘柄があるが、恩恵銘柄からダメージ銘柄にスイッチするにはやや時期尚早と思えることを指摘。この3点を背景に、目標株価を引き上げている。

■すららネット <3998>  5,610円  +30 円 (+0.5%)  本日終値

すららネット<3998>が続伸。正午ごろ、先端的教育用ソフトウェア導入実証事業費補助金の交付が決定したと発表しており、これが好材料視された。補助対象経費4億2596万円のうち、補助金2億8397万円が交付される予定。なお、同件に伴う計上時期及び会計処理方法は、現在協議中のため未確定としている。

■信越化学工業 <4063>  13,050円  +30 円 (+0.2%)  本日終値

信越化学工業<4063>は横ばい圏で推移。東海東京調査センターは26日、同社株のレーティングを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に引き下げた。目標株価は1万4020円とした。同社は先月28日の決算発表時に、第2四半期(4~9月)の連結売上高は前年同期比10.4%減の7050億円、営業利益は同13.6%減の1820億円の計画を公表した。ただ、21年3月通期の計画は見送られたことから同調査センターでは経営環境の不透明感はぬぐえない、と指摘。21年3月期の同利益は前期比5.8%減の3826億円と減益を予想していることや株価は過去1年でTOPIXを大きくアウトパフォームしていることを考慮し、同社株を積極的に買う局面にはない、とみている。

■フルヤ金属 <7826>  7,110円  -640 円 (-8.3%)  本日終値

フルヤ金属<7826>が急落。26日取引終了後に、公募による自己株処分を発表しており、株式需給の悪化が警戒された。122万株の公募による自己株処分と上限18万株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う。これに伴い約95億円を調達し、設備投資資金や借入金の返済に充てる。処分価格は9月7日から9日までのいずれかの日に決定する。

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