注目銘柄ダイジェスト(前場):内田洋行、日ケミコン、日工営など
ロコンド<3558>:3990円(+265円)
上場来高値。BEENOS<3328>及び同社子会社のFASBEE(東京都品川区)と越境ECに関する包括提携契約を締結したと発表している。ロコンドグループの出店ブランドをファッション商材に特化した越境EC直送サービスを手掛けるFASBEEに出店するほか、FASBEEを通じて中国大手IT企業のBaiduの新規事業への参画も計画している。また、越境EC代行購入サービスのBuyeeなどへの出店も計画しているという。
コーアツ工業<1743>:4520円( - )
ストップ高買い気配。前日に20年9月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想3.1億円から8.4億円に増額修正、売上高はほぼ想定線ながら、利益率の高い工事の進捗が想定以上に進んだことを主因としている。第3四半期までの状況からは上振れ期待も高かったとみられるが、期末配当金も50円から80円まで大幅に引き上げており、より評価が高まる展開となっている。
日工営<1954>:2583円(-201円)
大幅反落。前日に20年6月期の決算を発表している。営業利益は53.7億円で前期比5.1%増益、5月14日に下方修正した数値46.0億円は上振れる着地に。一方、21年6月期は15.0億円で同72.1%減益の見通し。想定以上の大幅減益予想がネガティブなインパクトにつながる。これは、新型コロナの影響を最大限に考慮した水準としており、コロナ影響なしとした場合の目標値として76.0億円を掲げている。なお、新年度からはIFRS適用の予定。
日ケミコン<6997>:1532円(-171円)
急落。第三者割当による新株予約権の発行を発表している。割当先はSMBC日興証券、新株予約権の発行価額は488円で潜在株式数は400万株となる。また、当初行使価額は1691円で、下限行使価額は1099円となる。手取り概算額は67.7億円で、成長投資資金の確保、財務基盤の強化を目的としている。全て行使された場合の希薄化率は24.71%になり、潜在的な希薄化を嫌気する動きが優勢に。
内田洋行<8057>:5640円(-690円)
急落。前日に20年7月期の決算を発表、営業利益は72.4億円で前期比89.9%増益、従来予想の65億円を上回る着地となっている。ただ、第3四半期累計では82.8億円で前年同期比2.3倍であったため、業績上振れは想定線と捉えられる形に。また、21年7月期は60億円で前期比17.2%の減益に転じる見通しとしている。新規参入企業増加による競争激化を背景としているが、失望感が先行となっている。配当金は記念配剥落分の減配計画。
チエル<3933>:3580円(+170円)
大幅に続伸、30日を基準日として1株につき2株の割合で分割すると発表している。投資単位の金額を引き下げ、流動性向上と投資家層の拡大を図ることが目的。21年3月期の年間配当を従来予想の4.00円から2.00円(前期実績4.00円)に修正するほか、株主優待の保有株式数の下限を100株以上から200株以上に引き上げるが、株式分割に伴うもので実質的には変わらない。
フロンティアM<7038>:5220円(+10円)
続伸。東証の承認を受け、7日から上場先が1部に変更になると発表している。上場市場変更を受け、フロンティア・マネジメントは「今後も業容の拡大と企業価値向上に努める」とコメントしている。同社株は10月末からTOPIX(東証株価指数)に組み入れられる。このため、パッシブファンドなどの買い入れ需要が期待できるとして投資資金が流入しているようだ。
《ST》