話題株ピックアップ【夕刊】(2):リネットJ、ビープラッツ、ソルクシーズ

注目
2020年9月3日 15時17分

■住友電気工業 <5802>  1,235.5円  +9.5 円 (+0.8%)  本日終値

住友電気工業<5802>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価「1」と目標株価1860円を継続した。同証券では、新型コロナウイルスの影響で同社の21年3月期の営業利益予想を従来の620億円から440億円に下方修正した。しかし、新型コロナが収束した後の収益水準をベースにすると現在の株価は割安と指摘している。同証券では22年3月期の同利益を1335億円とV字回復を見込んでいる。主力のハーネスは入札ベースで世界シェアが上昇傾向にあるほか、データー通信量の増加でデーターセンター向けや海底ケーブル向け光ファイバー、デバイスは成長するとみている。

■泉州電業 <9824>  2,920円  -150 円 (-4.9%)  本日終値  東証1部 下落率8位

電線専門商社の泉州電業<9824>が軟調な動き。同社はきょう午後2時頃に、20年10月期第3四半期累計(19年11月~20年7月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比19.3%減の24億100万円となり、通期計画35億1000万円に対する進捗率は68.4%となった。売上高は同12.2%減の553億8900万円で着地。銅価格の下落による販売価格の低下に加え、民間設備投資向け電線の需要減が影響した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■リネットJ <3556>  489円  +80 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値

リネットジャパングループ<3556>がストップ高。この日の10時ごろ、同社が運営する日本最大級のネット中古書店「ネットオフ」で、コミック・書籍のサブスクリプションサービス「タダ本」のサービス基盤を強化し、一般申し込みの受け付けを開始したと発表。「タダ本」はネットオフで販売している110円以下のコミック・書籍がすべて0円になるサブスクリプションサービス。年会費5800円(送料別)で対象商品10万冊以上の中から毎月15冊まで選べ、年間最大1万9800円分が無料でもらえるという。19年12月にサービスを開始したが人気化したことで一部の顧客に限定して予約制で展開していた。今後は21年中に利用者1万人超えを目指すとしている。

■ビープラッツ <4381>  3,200円  +500 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値

ビープラッツ<4381>が急騰。前日はクラウドサービス「サブかん」の提供を開始すると発表したことが好感され、ストップ高に買われた。この日は2日の取引終了後にサブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats」が経済産業省「IT導入補助金2020」の対象ツールに認定されたと発表したことが好材料された。IT導入補助金は中小企業・小規模事業者などが自社の課題やニーズに合ったITツールの導入を支援する補助金。この制度を活用すると最大450万円の補助金交付を受けることができるという。

■ソルクシーズ <4284>  1,008円  +150 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

ソルクシーズ<4284>が急騰。急勾配の5日移動平均線を足場に上げ足に弾みがつき、ストップ高に買われた。保険や証券など金融業界向けを中心にシステムの受託開発を手掛けるが、クラウド事業へ傾注し業績はトップラインの伸びが顕著だ。クラウドサービスは企業のテレワーク導入の動きが加速するなか商機が高まっている。また、ここ証券向けシステムを手掛けるインタートレード<3747>が連日のストップ高と人気化していることで、その連想も働いている。

■MSコンサル <6555>  724円  +100 円 (+16.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

MS&Consulting<6555>がストップ高。2日の取引終了後に光通信<9435>が関東財務局に提出した大量保有報告書(5%ルール報告書)で、光通信の同社株保有比率は5.15%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受けて需給思惑など働いたようだ。なお、保有目的は「長期保有を目的とした純投資」としている。報告義務発生日は8月26日。

■アディッシュ <7093>  3,395円  +250 円 (+8.0%)  本日終値

アディッシュ<7093>が大幅続伸。同社は2日、VTuberグループ「にじさんじ」を運営する、いちから(東京都千代田区)に投稿動画の監視サービスの提供を開始したと発表。YouTuberやVTuberなど個人クリエイターの発信が増加するなか、今後の提供先拡大などが期待されているようだ。同社が提供を開始した「VTuber投稿動画監視サービス」は、VTuberの投稿がYoutubeガイドライン違反ではないか、社会通念上、問題ある投稿ではないかを監視するサービス。このサービスにより、にじさんじに所属するVTuberは安心して投稿することができるようになるほか、にじさんじに広告を依頼する企業も安心して任せることができるようになるとしている。

■日本情報クリエイト <4054>  3,430円  +205 円 (+6.4%)  本日終値

日本情報クリエイト<4054>が4連騰、7月31日に東証マザーズに上場した直近IPO銘柄で不動産向けソフトを手掛けるが、成長期待から個人投資家を中心に値幅取り狙いの買いを呼び込んでいる。2日取引終了後、家賃保証会社のフォーシーズ(東京都港区)とオンライン入居申し込みシステム「電子入居申込サービス」で提携開始を発表。また、同じく「電子入居申込サービス」でジェイリース<7187>とも提携を開始することを発表しており、これが株価を強く刺激する形となった。

■サイバネットシステム <4312>  878円  +50 円 (+6.0%)  本日終値

サイバネットシステム<4312>は4連騰で異彩の上昇波を形成。8月5日に好決算発表を受けストップ高で大陽線をつけたが、その後は約3週間にわたり700円台後半でもみ合っていた。前週末から動きを一変させている。同社は電子回路や音響などを解析する設計用CAEソフトのライセンス販売を主力に展開している。電機業界向けに好調な需要を捉えており、20年1~6月期営業利益は新型コロナウイルスの影響を受けながらも前年同期比25%増の20億3100万円と高水準の伸びを達成、ほぼ20年12月期通期計画ラインと肩を並べた。目先利食い売り一巡から、業績上方修正を先取りする形で投資資金が再流入している。

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