話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、東エレク、トヨタ

注目
2020年9月9日 15時16分

■ソフトバンクグループ <9984>  5,677円  -168 円 (-2.9%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は5日続落。米ハイテク株の波乱展開が続いており、前日にナスダック総合指数は大幅安で3日続落となった。前週末4日に米ウォール・ストリート・ジャーナルや英フィナンシャル・タイムズなど海外主要メディアが、ソフトバンクGが米ハイテク株のオプション取引でコール(買う権利)を40億ドル分購入していたと伝えていたことで、同社業績への影響が懸念される状況にある。株価は中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線を大きく下に向けており、目先個人投資家など短期筋の見切り売りを誘う展開となっている。

■東京エレクトロン <8035>  26,025円  -545 円 (-2.1%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株への下落圧力が顕在化している。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合指数など主要株指数が急落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4.7%安とナスダック総合指数を上回る下落率となった。半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズは8.7%安に売り込まれており、この流れが東京市場にも波及し関連株は大幅な下げを余儀なくされている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,886円  -129 円 (-1.8%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が下値を探る展開。前日の米国株市場で主要株指数は揃って急落したことで主力輸出株にリスク回避の売り圧力が強まっているほか、足もと外国為替市場でリスク回避のドル安・円高が進行、1ドル=106円台を割り込んでおり、これによる輸出採算悪化への懸念が買いを手控えさせている。ただ、トヨタの21年3月期想定為替レートは1ドル=105円と厳しめにみており、現状はまだ為替デメリットによる下方修正圧力は働いていない。

■ケーヨー <8168>  797円  -14 円 (-1.7%)  本日終値

ケーヨー<8168>が5日続落。8日の取引終了後、収益の改善が見込めない3店舗の閉鎖と、活用する見込みのない所有地の一部売却により、上期(3~8月)に特別損失と営業費用を計上すると発表しており、これが嫌気された。特別損失として約3億7600万円、営業費用として約5700万円を計上する見込みという。なお、21年2月期通期業績予想についてはその他の要因も含めて精査中としている。

■ストリーム <3071>  122円  +30 円 (+32.6%) ストップ高   本日終値

ストリーム<3071>はストップ高。8日の取引終了後、第2四半期累計(2~7月)連結決算を発表しており、売上高140億200万円(前年同期比22.6%増)、営業利益2億6100万円(同3.6倍)、純利益2億3200万円(同7.3倍)となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症対策に伴うリモートワークや巣ごもり需要の増加により、リモートワークに必要となるパソコン、タブレットといったIT商品及びマウス、キーボードなどの周辺機器が大幅に伸長したほか、空気清浄器、掃除機、調理家電なども好調に推移した。また、各サイト及び商品ごとのきめ細かい価格の見直しによる粗利率の改善や固定費の削減に取り組んだことも奏功した。なお、21年1月期通期業績予想は、売上高244億3000万円(前期比4.4%増)、営業利益1億1600万円(同28.1%減)、純利益2300万円(同66.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■価値開発 <3010>  136円  +27 円 (+24.8%)  本日終値

価値開発<3010>が急騰。8日の取引終了後、20年9月末時点の株主から株主優待制度を再開すると発表しており、これが好材料視された。毎年9月30日時点で30単元(3000株)以上を保有する株主に対して、特設WEBサイトでこだわりグルメや家電製品、体験ギフトなどと交換できる株主優待ポイントを、保有株数と保有期間に応じて3000~12万ポイント贈呈する。

■ダイヤHD <6699>  629円  +100 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

ダイヤモンドエレクトリックホールディングス<6699>がストップ高。8日の取引終了後に発表した新たな中期経営計画で、24年3月期に売上高1000億円(20年3月期710億1200万円)、25年3月期に営業利益率6%(同0.7%)を目指すとしたことが好感されたようだ。売上高1000億円達成のため、「点火コイルシェア世界一」「電子・車載電装事業の売上高比率5割達成」「IoTを軸とした新規事業創出」を重点施策として進める方針で、なかでIoTを軸とした新規事業創出では社長直下プロジェクトで独自モビリティー開発及び連携を推進しているという。同時に、6月26日に発表した希望退職者の募集に関して、募集人数150人程度に対して165人の希望退職者があったと発表した。特別退職金などの費用8億4200万円は21年3月期第2四半期決算で特別損失として計上する予定だ。

■ミナトホールディングス <6862>  562円  +80 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値

ミナトホールディングス<6862>がストップ高。8日の取引終了後、100%子会社ミナト・アドバンスト・テクノロジーズが、画面に直接触れずに操作できる非接触赤外線センサー「ディスプレア」を開発し市場投入したと発表した。「ディスプレア」は、一般的なタッチパネルのようにタッチ面としてのガラスなどがついておらず、枠(ベゼル)のみの製品であることから、既存端末への後付けが可能な点が特徴。枠にはLEDなどが実装された基板が内蔵されており、このLEDから赤外線を放出することで位置情報を検出、画面に直接触れることなく、端末を操作することができるとしている。

■コーセーアールイー <3246>  582円  +82 円 (+16.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

コーセーアールイー<3246>は一時ストップ高。同社は福岡を地盤にマンション開発を手掛けるが、足もとの業績は好調に推移している。8日取引終了後に発表した21年1月期上期(20年2~7月)の営業利益は前年同期比17%増の2億7300万円と2ケタ成長を達成、特に5~7月期の伸びが前年同期比3.2倍と高変化を示しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。

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