話題株ピックアップ【夕刊】(1):サンバイオ、GAテクノ、ホープ

注目
2020年9月15日 15時11分

■サンバイオ <4592>  1,792円  +300 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値

サンバイオ<4592>がストップ高。14日の取引終了後、再生細胞医薬品「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした米国フェーズ2b臨床試験の追加解析結果と今後の開発計画を発表しており、これが好感されたようだ。フェーズ2b臨床試験では、外傷性脳損傷を対象としたフェーズ2試験の結果を踏まえ、複合FMMSという評価方法を用いて解析を行い、統計学的に優位な結果を示した。これを受け、脳梗塞プログラム及び脳出血プログラムの後期臨床試験の準備を開始したという。一方、今期開始予定としていたSB623外傷性脳損傷グローバルフェーズ3試験は来期以降に延期することにした。同時に発表した21年1月期上期(2~7月)の連結最終損益は32億700万円の赤字(前年同期は20億4800万円の赤字)だった。

■GAテクノ <3491>  7,600円  +1,000 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値

GA technologies<3491>がストップ高。14日の取引終了後に発表した20年10月期第3四半期累計(19年11月~20年7月)の連結決算は、売上高397億9000万円(前年同期比53.8%増)、経常利益5億2200万円(同73.4%増)となり、これを好材料視する買いが入った。主力とする中古不動産のマッチングサイト「RENOSY」の新規会員数が増加するなか、不動産売買・仲介の成約数が拡大したことが収益を押し上げた。新型コロナウイルス感染拡大の影響はあったものの、大幅増収増益を達成したことが好感された。なお、20年10月期通期業績予想は、売上高610億円(前期比55.3%増)、経常利益15億3000万円(同50.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ホープ <6195>  5,000円  +335 円 (+7.2%)  本日終値

ホープ<6195>が急反発。同社は14日取引終了後に、エネルギーの売買に関する業務などを手掛ける子会社「ホープエナジー」を10月22日付で設立すると発表しており、エネルギー事業の更なる拡大などが期待されているようだ。同社は18年3月に小売電気事業の登録、エネルギー事業への参入を果たしたあと、19年6月期から同事業が本格的に拡大。新たに設立する子会社では、エネルギー関連の新サービス開発推進や再生可能エネルギー由来の電力の自治体への展開強化、人工知能(AI)や機械学習を活用した市場価格や需要予測に関する分析及び研究開発を目指すとしている。

■ベクトル <6058>  1,039円  +54 円 (+5.5%)  本日終値

ベクトル<6058>は後場上げ幅を拡大。この日の午前中、セールステック分野に参入し、サブスクリプション型モデルのリード顧客アタック支援クラウドサービス「アタレル」を9月15日に提供を開始すると発表しており、これが好感された。「アタレル」は、WEBサイトにアクセスした来訪企業名や、企業別の訪問回数や訪問人数などを表示し、営業リストに加えることで、次の営業活動につなげることを可能にしたサービス。約160万社の企業データベースをもとにした営業リスト作成からアポイント獲得、商談進捗管理まで一括サポートするのが特徴で、これによりコロナ禍における国内企業の営業活動をサポートするとしている。

■ラクス <3923>  3,255円  +150 円 (+4.8%)  本日終値

ラクス<3923>は3日ぶりに大幅反発。14日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高で、全社売上高が前年同月比30.5%増の11億9400万円となったことが好感された。クラウド経費精算システム「楽楽精算」が同43.3%増と大幅増収が続いており、業績成長を牽引している。

■ブシロード <7803>  3,180円  +125 円 (+4.1%)  本日終値

ブシロード<7803>が大幅高で3日続伸。14日の取引終了後に発表した20年7月期連結決算は、売上高330億円(前期比2.6%増)、営業利益27億1000万円(同11.4%減)、純利益15億5100万円(同13.8%減)と2ケタ営業減益となったものの、従来予想の営業利益26億円を上回って着地したことが好感された。第4四半期に入り、新型コロナウイルス感染症の影響でライブIP事業のスポーツ部門が悪化したものの、デジタルIP事業でTCG(トレーディングカードゲーム)部門が回復傾向となったことが寄与した。また、MOG(モバイルオンラインゲーム)部門が過去最高の売上高を達成した第3四半期並みの水準で推移したことも貢献した。なお、21年7月期通期業績予想は未定としている。

■ソフトバンク <9434>  1,278.5円  +36.5 円 (+2.9%)  本日終値

ソフトバンク<9434>は8日ぶりに反発。先月28日にソフトバンクグループ<9984>が保有する同社株のうち約9億2749万株を国内外で売り出すことを発表。14日取引終了後、売り出し価格は1株につき1204.50円で決定した。株式売り出しによる需給悪化懸念を背景に、空売りの増加で株価は下落基調を続けていたこともあり、この日はいったん利益確定による買い戻しも流入した様子だ。23日に受渡日を迎える。ただ、菅政権の発足が見込まれるなか、携帯電話料金の引き下げ圧力が強まるとの観測もあり先行きには警戒感がくすぶっている。

■Hamee <3134>  2,041円  -390 円 (-16.0%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

Hamee<3134>が急落。14日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算は、売上高26億8400万円(前年同期比4.9%増)、営業利益4億1500万円(同8.2%増)、純利益2億6000万円(同10.6%減)と営業増益だったが、株価は4月以降上昇基調を継続していただけに、材料出尽くし感から売られたようだ。巣ごもり消費の顕著化やEC利用へのデジタルシフトなど消費行動の変化による市場拡大の影響により、契約社数、顧客単価ともに好調に推移し、プラットフォーム事業が大幅増益となったことが牽引した。また、コマース事業でiPhoneSE(第2世代)発売の追い風もあり「iFace」が引き続き好調に推移したことも寄与した。なお、21年4月期通期業績予想は、売上高128億3200万円(前期比13.3%増)、営業利益17億7800万円(同1.9%増)、純利益12億6000万円(同17.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■楽天 <4755>  1,175円  -6 円 (-0.5%)  本日終値

楽天<4755>は4日ぶりに小幅安。ここ急ピッチで上昇していただけに一服感が出ている。ネット通販事業は、巣ごもり需要が追い風となっているほか、菅義偉氏が自民党総裁に就任し新首相となることが確実となるなか、携帯電話の料金値下げを主張とする同氏の政策は、低価格携帯電話事業を進める同社のビジネスとマッチするとの見方から、「菅関連銘柄」としても注目されている。また、SMBC日興証券は14日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに、目標株価は960円から1000円に引き上げた。株式市場の注目はモバイル事業であり、加入者の獲得ペースと基地局拡大の設備投資積極化のタイミングが注目点としている。

■フィット <1436>  850円  +150 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値

フィット<1436>がストップ高。14日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)単独決算が、売上高9億9600万円(前年同期比2.2倍)、営業利益5700万円(前年同期1億7100万円の赤字)、最終利益3800万円(同1億7200万円の赤字)となり、営業損益段階から黒字に浮上したことが好感された。クリーンエネルギーとスマートホームの各事業で、積み上げてきた顧客基盤を最大限に活用したストック型ビジネスの強化を図ったことが奏功した。なお、21年4月期通期業績予想は、売上高52億円(前期比9.8%増)、営業利益2億2000万円(同39.3%増)、最終利益1億7000万円(同2.1倍)の従来見通しを据え置いている。

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