欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、想定内の米FOMCでドル売り後退

通貨
2020年9月17日 17時25分

17日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米連邦公開市場委員会(FOMC)での緩和継続姿勢を受け、ドルへの下押し圧力は継続する見通し。ただ、想定内の政策内容となり、ドルはこれまで続いた売りがいったん収束しそうだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)は15-16日に開催したFOMCで、政策金利の据え置きを決定。同時に、新型コロナウイルス感染の打撃を抑えるため、少なくとも2023年中は実質ゼロ金利政策を維持するスタンスを示した。全般的に市場の観測に沿った内容となったことから、ドルは買戻しが目立つ。本日アジア市場でもその流れが受け継がれ、ドルは対主要通貨で上昇基調に振れている。欧州中銀(ECB)当局者による追加措置の必要性への言及もあり、欧州通貨売りを背景にドル・円は想定レンジ下限の105円台をおおむね維持した。

この後の海外市場では、英国の金融政策や米国の経済指標などが注目される。英国と欧州連合(EU)との通商協議に不透明感が広がるなか、英中銀金融政策委員会(MPC)は政策金利据え置きの公算だが、一段のハト派姿勢ならポンド売りに。ユーロとともに欧州通貨の軟調地合いで、ドル・円は下げづらい値動きが予想される。一方、米経済指標は、強弱まちまちとなる見通し。そのうち、フィラデルフィア連銀製造業景況指数は先行指標とされるNY連銀製造業景気指数が強含み、堅調な内容なら株高を手がかりにドルに買いが入りそうだ。

【今日の欧米市場の予定】

・18:00 ユーロ圏・8月消費者物価指数改定値(前年比予想:-0.2%、速報値:-0.2%)

・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:85.0万件、前回:88.4万件)

・21:30 米・9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:15.0、8月:17.2)

・21:30 米・8月住宅着工件数(予想:148.3万戸、7月:149.6万戸)

・21:30 米・8月住宅建設許可件数(予想:151.7万戸、7月:148.3万戸)

・22:00台 南ア中銀が政策金利発表(0.25ポイント引き下げ予想)

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.