市場の関心はNTTドコモなど親子上場銘柄への再編期待に/オープニングコメント

市況
2020年9月29日 8時45分

29日の日本株市場は買い一巡後はこう着感が強まるだろうが、引き続き底堅さが意識される相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが410ドル高だった。9月ダラス連銀製造業活動指数が予想を上回り2年ぶり高水準となったほか、民主党ペロシ下院議長が追加経済救済策を巡りムニューシン財務長官と交渉しており、11月選挙前に合意できる可能性も示唆したため期待感から堅調な展開。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の23380円。円相場は1ドル105円50銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から配当落ち分を埋めてくる展開への期待感が高まりやすいだろう。また、配当落ち分を考慮しても23000円を上回っての推移となるため、テクニカル的にもレンジ推移となることでシグナルは悪化しない。底堅さが意識されることから、もち合いレンジの上限レベルを意識したスタンスが続こう。

もっとも米大統領選候補者によるテレビ討論会を控えていることもあり、これを受けた米国市場の反応を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすい。そのため、これまで強いトレンドが続いている銘柄などへは、いったん利益確定の流れが強まる可能性がありそうだ。一方で、NTT<9432>は子会社のNTTドコモ<9437>を完全子会社にすると報じられている。NTTドコモがTOPIXを押し上げる格好となるほか、親子上場への関心が集まりやすく、再編機運が高まりやすくなりそうだ。

また、米国では全面高商状となっているが、セクターでは銀行や自動車などの上昇が目立っており、NTTドコモによるTOPIXの押し上げも意識されるなか、バリュー株への資金流入などもみられてくる可能性がありそうだ。そのほか、昨日は強い基調が続いていた中小型株の一角に利益確定の流れが強まる場面がみられている。大幅な下げに対する自律反発が意識される一方で、バリュー株への物色対象がシフトしやすい局面でもあるだろう。

《AK》

提供:フィスコ

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