話題株ピックアップ【夕刊】(2):良品計画、サイバダイン、ニトリHD
■王将フードサービス <9936> 6,000円 +180 円 (+3.1%) 本日終値
王将フードサービス<9936>が反発。午前11時ごろに発表した9月度の月次売上高(速報版)で、直営既存店売上高は前年同月比5.4%減と6カ月連続で前年実績を下回ったものの、会社側では「順調に売り上げの回復が進んでいると判断している」とコメントしていることが好感されたようだ。会社側では、今年9月の売上高の前年割れについて、前年同月の直営全店売上伸び率が同5.5%増となり、過去最高売上高を更新したことでハードルが高かったことや、前年同月と比べて日曜日が1日少なかったことが要因としている。ただ、前々年同月(18年9月)実績に対しては1.4%増となっており、緊急事態宣言以降、順調に売り上げの回復が進んでいるとしている。
■良品計画 <7453> 1,792円 +32 円 (+1.8%) 本日終値
良品計画<7453>が続伸。2日の取引終了後に発表した9月度の国内売上高で、直営既存店とオンラインストア売上高は前年同月比1.1%減と前年実績を下回ったものの、前年同月は消費税増税前の駆け込み需要で同21.9%増と大きく伸長したことから、反動を考慮すると健闘したとの見方が強いようだ。「ずっと、見直し。ずっと良い値」をテーマに、「くらしの基本」となる商品の価格を更に見直したことで、掃除用品、キッチン用品など生活雑貨小物が堅調に推移したという。また、テレビ放映の影響もあり客数が同9.1%増となり、カレーや半生菓子を中心に食品が伸長した。
■CYBERDYNE <7779> 518円 +7 円 (+1.4%) 本日終値
CYBERDYNE<7779>が反発。この日正午ごろ、神奈川県鎌倉市が救急隊員の活動時の負担軽減や女性消防隊員の活躍推進を目的に、同社の装着型サイボーグHAL腰タイプ作業支援用を消防本部に導入したと発表しており、これが好材料視された。今回の作業支援用HALの配置先は、鎌倉消防署の腰越出張所救急隊、七里ガ浜出張所救急隊及び大船消防署今泉出張所救急隊の3カ所。なお、今回の鎌倉市の導入は神奈川県内では海老名市に次いで2例目となる。
■ニトリホールディングス <9843> 21,760円 +200 円 (+0.9%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が25日移動平均線近辺で売り買い交錯。コロナ禍にあっても業績は好調に推移しており、消費関連の勝ち組としての位置づけでマーケットでも評価されている。前週末2日取引終了後に発表した、同社の21年2月期上期決算(3~8月)は売上高が前年同期比13%増の3624億8100万円、営業利益は同45%増の805億9600万円と急拡大した。巣ごもり消費需要を背景に台所用品やリビング・ダイニング家具などが伸びたほか、テレワークで使うパソコンデスクなども好調で売り上げに寄与した。広告宣伝費を抑制し利益率にも反映させた。ただ、好業績は事前に株価に織り込まれている部分もあり、時価近辺は強弱感が対立している。
■ファーストリテイリング <9983> 66,790円 +290 円 (+0.4%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>が反発。前週末2日の取引終了後に発表した9月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比10.0%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。中旬まで気温が高く推移したことで夏物商品が堅調に推移したほか、在宅需要にマッチした商品やエアリズムマスクなどの販売が好調だった。なお、客数が同8.5%増となったほか、客単価も同1.4%上昇した。
■オークワ <8217> 1,500円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
オークワ<8217>が高い。午後1時ごろに発表した第2四半期累計(2月21日~8月20日)連結決算が、売上高1401億200万円(前年同期比7.3%増)、営業利益42億1700万円(同5.7倍)、純利益23億8400万円(同9.7倍)と大幅増益となり、9月30日に発表した修正営業利益42億円をやや上振れたことが好感された。第2四半期会計期間(6~8月度)においても新型コロナウイルス感染拡大の影響による内食需要の高まりが想定以上に継続し、食料品を中心に販売が好調に推移したことが売上高を押し上げた。また、愛知県下13店舗目となる「豊橋ミラまち店」(愛知県豊橋市)を2月にオープンしたほか、3月に「名張西原店」(三重県名張市)を移転新築オープンしたことなども寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高2780億円(前期比4.7%増)、営業利益63億円(同82.7%増)、純利益31憶円(同2.2倍)の9月30日に発表した修正予想を据え置いている。
■大阪有機化学工業 <4187> 2,464円 -325 円 (-11.7%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
大阪有機化学工業<4187>が急落している。前週末2日の取引終了後、20年11月期の連結業績予想について、営業利益を37億円から43億円(前期比17.4%増)へ、純利益を26億6000万円から31億4000万円(同3.5%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。新型コロナウイルス感染症の影響で、化成品事業の自動車塗料用や印刷インキ用の販売が低迷していることから、売上高は296億4300万円から278億9000万円(同2.6%減)へ下方修正した。ただ、半導体材料を中心に電子材料事業の販売が好調に推移していることが利益を押し上げる見通しだ。また、業績予想の修正に伴い、従来20円を予定していた期末配当を3円増額して23円にするとあわせて発表した。年間配当は46円(従来予想43円)となり、前期実績に対しては6円の増配となる予定だ。
■東京エレクトロン <8035> 27,125円 -440 円 (-1.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>>など半導体製造装置株が総じて軟調な値動き。前週末の米国株市場ではトランプ米大統領の新型コロナウイルスに感染を受けて主要株指数が売り込まれる展開となったが、NYダウよりもハイテク株比率の高いナスダック総合指数の下落率が目立ったほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)はナスダック総合指数を更に上回る3%強の下落と下げが大きくなった。個別ではアプライドマテリアルズやエヌビディアは4%あまりの大幅安となっている。これを受けて東京市場でも半導体セクターへの売り圧力が意識される状況となった。
■アダストリア <2685> 1,576円 -23 円 (-1.4%) 本日終値
アダストリア<2685>は続落。前週末2日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比11.5%減と12カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。9月は下旬にかけて気温の低下とともに秋物商品の売れ行きが伸長したものの、上旬は残暑となり秋物商品の立ち上がりが緩慢だった。また、前年に比べて休日が1日少なかったことも響いた。なお、全店売上高は同10.8%減だった。
■バイク王&カンパニー <3377> 430円 +80 円 (+22.9%) ストップ高 本日終値
バイク王&カンパニー<3377>はストップ高。前週末2日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年12月~20年8月)単独決算が、売上高163億4900万円(前年同期比12.2%増)、営業利益6億3200万円(同9.1倍)、純利益4億8800万円(同7.5倍)と大幅増益となり、通期計画に対する営業利益の進捗率が90%と高進捗率となったことが好感された。市場の回復に加えて、店舗の移転や増床などによる既存店の強化、商品ラインアップの拡充、通信販売の強化などの施策によりリテール販売台数が増加したほか、平均売り上げ単価が前年を上回ったことが売上高・利益を押し上げた。なお、20年11月期通期業績予想は、売上高220億円(前期比9.3%増)、営業利益7億円(同3.3倍)、純利益5億5000万円(同2.7倍)の従来予想を据え置いている。
株探ニュース