明日の株式相場に向けて=隠れトランプの市場と我が道行くマザーズ

市況
2020年10月6日 16時58分

きょう(6日)の東京株式市場は朝方に上げ幅を縮小する場面があったものの終始買い優勢の展開となり、日経平均株価は121円高の2万3433円と続伸した。前日の米国株市場でNYダウナスダック総合指数いずれも急反発し、これを受け東京市場でも買い安心感が広がった。

米株高の背景となったのは、もちろん新型コロナウイルス感染で入院したトランプ米大統領が5日夕刻という極めて短時日で退院すると伝わったことが理由。分かりやすいといえば分かりやすいが、米大統領選はバイデン氏が勝利するとの見方が強まるなか、マーケットはそれを織り込みに入っている段階にあり、少なからず矛盾している部分がある。バイデン氏の優位は動かないが、マーケットの本音としてはトランプ氏が勝利することを願っている状況のようだ。市場関係者によると「獲得票ではバイデン氏に軍配があがることは間違いなさそうだが、要はスイングステートを押さえることが勝利の条件であり、現時点でまだ五分五分とみている向きは多い」(ネット証券大手アナリスト)という。

では、仮にバイデン氏が勝利し次期大統領に就任した場合はどうか。「前回の大統領選はトランプ氏が事前の見方を覆して勝利したが、米国第一主義を掲げるトランプ氏は少なくとも株式市場にはフレンドリーとみなされた。今回バイデン氏が勝った場合は(法人税引き上げにより)企業のEPS低下に伴う調整圧力は避けられず、米株市場もいったんは下値を試す展開が予想される」(同)との見方を示す。これについては人によって見解の違いが出そうだが、マーケットはどちらかと言われれば、たとえ傍若無人であってもトランプ大統領の方を好むということは確かのようだ。

きょうの東京市場では売買代金が1兆9900億円強で2兆円大台にわずかに届かなかった。2兆円割れは約1カ月ぶりのことだ。基本様子見ムードが強いようにも見えるが、個人投資家の体感温度は実はかなり高いといってよい。それは新値街道を走るマザーズ指数が代弁している。特に直近IPO銘柄の人気はすさまじいものがある。日経平均で相場を語ってもトレーダー目線では急所を外しているということにもなり得る。

あすのスケジュールでは、8月の景気動向指数速報値。海外では、9月の中国外貨準備高、FOMC議事要旨(9月15~16日開催分)、米副大統領候補の公開討論会など。

出所:MINKABU PRESS

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