話題株ピックアップ【夕刊】(2):タカラバイオ、ラクスル、ローム

注目
2020年10月21日 15時16分

■タカラバイオ <4974>  2,915円  +150 円 (+5.4%)  本日終値

タカラバイオ<4974>は急反発。20日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が168億7000万円から173億9300万円(前年同期比5.7%増)へ、営業利益が25億円から38億2400万円(同26.0%増)へ、純利益が12億4800万円から23億3500万円(同12.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。第1四半期決算と同時に上方修正を発表したが、以降もPCR検査関連製品の需要が更に強まったことで、売り上げ構成の変化や生産稼働率の向上により、売上原価率が改善したことが要因。また、管理費を中心に販管費が計画未達となったことも寄与した。

■ラクスル <4384>  4,785円  +225 円 (+4.9%)  本日終値

ラクスル<4384>が後場一段高。この日、運営する印刷・広告のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」の新たな集客支援サービスとして、宛名リストなしで指定エリアへDM(ダイレクトメール)を配布する「エリア便」サービスをリリースしたと発表しており、これが好感された。同サービスは、顧客による配布物の手配や持ち運びがいらず、注文から配布までワンストップで完結できる初のECサービス。Webサイト上で商品や価格、納期、配布エリアを一目で確認することが可能なほか、最少ロット1000部(3万円)からの低額予算で利用できるのが特徴としている。

■ローム <6963>  8,750円  +400 円 (+4.8%)  本日終値

ローム<6963>が反発。20日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が1600億円から1680億円(前年同期比11.0%減)へ、営業利益が70億円から126億円(同29.1%減)へ、純利益が73億円から125億円(同8.8%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。自動車生産台数が想定よりも早い回復傾向を辿ったことや、巣ごもりやテレワークの普及で関連する需要の拡大がみられたことが牽引した。また、固定費の圧縮効果も寄与した。

■東海理化電機製作所 <6995>  1,698円  +76 円 (+4.7%)  本日終値

東海理化電機製作所<6995>は大幅高。同社は20日、アルプスアルパイン<6770>と製品競争力の向上および開発力強化を目的として、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)領域の製品の共同開発などで基本合意したと発表しており、これが好感されたようだ。今回の基本合意について会社側では、自動車業界においてCASEやMaaSへの取り組みが加速するなか、カーエレクトロニクスを取り巻く環境も従来の枠を超えたソリューションが求められているという認識を示し、こうしたニーズに対応するためとしている。

■国際石油開発帝石 <1605>  538.5円  +15.6 円 (+3.0%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が高い。米追加経済対策の先行きが不透明ななかここ原油市況は膠着感を強めていたが、直近は米国株が反発してリスクオンの流れに乗った。WTI原油先物価格は前日終値ベースで63セント高の1バレル=41ドル46セントと4日ぶりに反発した。これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が買われており、東京市場でも原油市況と株価連動性の高い両銘柄などに買いが優勢となっている。

■ヘリオス <4593>  2,052円  +53 円 (+2.7%)  本日終値

ヘリオス<4593>は反発。20日の取引終了後、同社独自のユニバーサルドナーセルの臨床株が完成したと発表しており、これが好感されたようだ。ユニバーサルドナーセルとは遺伝子編集技術を用いて作製した、HLA(ヒト白血球型抗原)型に関わりなく免疫拒絶リスクを抑える次世代iPS細胞のこと。今回このユニバーサルドナーセルについて、日米欧を含む国内外でのヒトへの臨床応用も可能なレベルの細胞株作製にも成功したとしており、今後は臨床応用に向け準備を進めていくという。

■フィックスターズ <3687>  1,088円  +24 円 (+2.3%)  本日終値

フィックスターズ<3687>が3日続伸。午後1時ごろ、量子コンピュータの技術を活用したアプリケーションの開発者向けに、量子アニーリングマシン向け開発プラットフォームの提供を開始すると発表しており、これが好感された。提供するのは、量子アニーリングをはじめとする主要なイジングマシンに対応した開発効率を高めるミドルウェア「Amplify」と、商用イジングマシンとして最大規模のGPUアニーリングマシン「Optigan」を実行環境としてセットにした開発プラットフォーム。同サービスを使用することで、PoC(概念実証)から実社会問題まで幅広い範囲を対象としたアプリケーションの効率的な開発が可能になるとしている。

■三菱UFJ <8306>  424.9円  +7.3 円 (+1.8%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3社がいずれも堅調。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が反発に転じたが、ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカ、JPモルガンなど大手金融株が買われたことも市場のセンチメント改善に寄与した。堅調な米経済指標の発表などを受け、ここ米10年債利回りはここ数日にわたって上昇基調を強めており、前日終値ベースでは0.787%と今月7日以来の水準に浮上している。米金融株同様に米国事業を手掛けるメガバンクにとって運用利ザヤが拡大することへの思惑が株価にポジティブに働いている。

■歯愛メディカル <3540>  8,780円  +130 円 (+1.5%)  本日終値

歯愛メディカル<3540>が一時急騰。20日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を320億100万円から339億円(前期比17.9%増)へ、営業利益を23億2800万円から33億円(同57.1%増)へ、純利益を15億8000万円から22億円(同46.2%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響でグローブや手指消毒剤などの感染対策商品の需要が拡大したことが売上高を押し上げるという。また、ロジスティクスセンターの稼働が高水準を維持し続けていることも寄与するとしている。

■コメリ <8218>  3,080円  +45 円 (+1.5%)  本日終値

コメリ<8218>が反発。20日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を3530億円から3780億円(前期比8.4%増)へ、営業利益を190億円から270億円(同46.2%増)へ、純利益を113億円から169億円(同41.5%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響で、巣ごもり需要の拡大など生活様式が変化し、それに伴い園芸用品、DIY用品などが好調に推移したことが要因としている。

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