話題株ピックアップ【夕刊】(3):野村総研、ソニー、アイフル

注目
2020年11月12日 15時25分

■野村総合研究所 <4307>  3,435円  +55 円 (+1.6%)  本日終値

野村総合研究所<4307>が続伸し新高値。大和証券では11日、同社株の投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」に引き上げた。目標株価は3200円から4100円に見直した。同社は先月28日に第2四半期(4~9月)決算を発表したが、その結果は想定通りでサプライズは小さいとしている。ただ、内外受注の好転に加え、優れたデジタルトランスフォーメーション(DX)・アジャイル開発ノウハウと関連知財の確立が確認され、中長期的視点から強いポジティブ、と評価。顧客経営モデル自体を根本からデジタル変革可能な「真のDX力」が同社の競争優位をさらに強化し、今後5~10年にわたる高成長・採算性向上をもたらす、とみている。

■ソニー <6758>  9,160円  +120 円 (+1.3%)  本日終値

ソニー<6758>は続伸、5日移動平均線を上回り再び上値追い態勢にある。年末商戦を前に、きょう12日は家庭用ゲーム機「プレイステーション5(PS5)」の国内発売日であり、マーケットの注目度が高まった。市場では「現時点では生産が足りていないため、いきなり販売が伸びて収益への寄与が意識されるという段階にはない。ただ、当日予約受付は既に終わっているものの、今後段階的に出荷数を増やすにつれて話題性も次第に高まりそうだ」(ネット証券アナリスト)としている。株価は前週末6日に9300円の年初来高値をつけた後いったん調整を挟んだが、きょうは一時9200円台まで買われ、高値奪回が改めて意識される状況にある。

■アイフル <8515>  281円  -40 円 (-12.5%)  本日終値  東証1部 下落率2位

11日に決算を発表。「今期経常を13%下方修正」が嫌気された。

アイフル <8515> が11月11日大引け後(15:30)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の103億円に急拡大し、従来予想の83億円を上回って着地。しかしながら併せて、通期の同利益を従来予想の203億円→176億円(前期は17.1億円)に13.3%下方修正し、増益率が12倍→10倍に縮小する見通しとなった。

⇒⇒アイフルの詳しい業績推移表を見る

■日本マイクロニクス <6871>  942円  -104 円 (-9.9%)  本日終値  東証1部 下落率4位

11日に業績修正を発表。「今期経常を39%下方修正」が嫌気された。

日本マイクロニクス <6871> が11月11日大引け後(15:00)に業績修正を発表。20年12月期(15ヵ月の変則決算)の連結経常利益を従来予想の38億円→23億円に39.5%下方修正した。

⇒⇒日本マイクロニクスの詳しい業績推移表を見る

■日医工 <4541>  1,030円  -100 円 (-8.9%)  本日終値  東証1部 下落率5位

11日に決算を発表。「上期税引き前が92%減益で着地・7-9月期は赤字転落」が嫌気された。

日医工 <4541> が11月11日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比91.9%減の3.6億円に大きく落ち込んだ。

⇒⇒日医工の詳しい業績推移表を見る

■電通グループ <4324>  3,190円  -290 円 (-8.3%)  本日終値  東証1部 下落率6位

11日に決算を発表。「7-9月期(3Q)税引き前は赤字転落、未定だった今期配当は23.75円減配」が嫌気された。

電通グループ <4324> が11月11日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結税引き前利益は前年同期比55.7%増の250億円に拡大した。同時に、従来未定としていた今期の年間配当は71.25円(前期は95円)実施する方針とした。

⇒⇒電通グループの詳しい業績推移表を見る

■GMO-FG <4051>  17,930円  -650 円 (-3.5%)  本日終値

GMOフィナンシャルゲート<4051>が4日続落。11日の取引終了後、21年9月期連結業績予想を発表しており、売上高48億円(前期比30.0%増)、営業利益5億8900万円(同30.1%増)、純利益3億6800万円(同26.1%増)としたが、営業利益で6億円台後半を見込んでいた市場予想を下回ることから、売り優勢となったようだ。次世代決済端末・プラットフォーム「stera」の伸長や、IoT分野における同社決済端末の広がりに加えて、稼働端末数の増加によるストック型収益の積み上がりなどによる業績の拡大を見込んでいる。なお、年間配当は同7円増の47円を予定している。同時に発表した20年9月期決算は、売上高36億円9100万円(前の期比55.2%増)、営業利益4億5200万円(同2.0倍)、純利益2億9100万円(同2.2倍)だった。

■サンドラッグ <9989>  4,130円  -60 円 (-1.4%)  本日終値

サンドラッグ<9989>は反落。11日の取引終了後に21年3月期の連結経常利益を従来予想の338億円から386億円に引き上げると発表したが、株価は年初来高値圏にあり、材料出尽くし感から利益確定売りに押された。新型コロナウイルス感染症拡大に伴うマスク・消毒液といった感染症予防対策商品や食料品・日用品などの巣ごもり消費需要の増加が追い風となるほか、販売促進自粛やセミセルフレジの導入などによる生産性向上が上振れの要因となる。業績好調を踏まえ、年間配当を従来計画の68円から70円(前期は68円)に増額修正している。

■HAPiNS <7577>  212円  +50 円 (+30.9%) ストップ高   本日終値

インテリア・生活雑貨の専門店を展開しているHAPiNS<7577>がストップ高まで買われた。同社はきょう午後0時30分頃に、21年3月期第2四半期累計(4~9月)の単独決算を発表。営業利益が前年同期比60.4%増の1億7700万円となったことが好感されたようだ。新型コロナウイルスの感染拡大による4月と5月の実店舗の臨時休業及び営業時間短縮などで全体の売上高は同28.0%減の32億1600万円にとどまったが、EC事業の売上高は大きく伸長。また、プライベートブランド商品の拡充やセール期での売価変更の抑制などで粗利益率が改善したことも利益を押し上げる要因となった。なお、21年3月期通期の業績予想については、新型コロナの影響が読みにくいとして未定としている。

■本州化学工業 <4115>  1,583円  +300 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値

本州化学工業<4115>がストップ高。11日の取引終了後、三井物産<8031>と三井化学<4183>が同社株に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表。TOB価格が前日終値を43%上回る1株1830円とあって、株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。TOBの開始は国内外の競争当局における手続きなどを経て21年5月頃を目指すという。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通しだ。

■ベネフィットジャパン <3934>  2,143円  +400 円 (+23.0%) ストップ高   本日終値

ベネフィットジャパン<3934>がストップ高。ここ上値を押さえていた75日移動平均線突破を意識させる動き。同社は対面営業による通信機器の販売を祖業とするが、近年は回線を借りて通信サービスを行うMVNO事業に傾注している。また、コミュニケーションロボットの販売も手掛ける。11日取引終了後に発表した20年4~9月期の決算は売上高が前年同期比23%増の46億2600万円と大幅な伸びを示し、営業利益も同7%増の6億6500万円と増益を確保しており、これを材料視する形で投資資金が流入した。MVNO事業は会員数の大幅増加などを背景にストック収入が拡大、コミュニケーションロボット事業も販売数が伸び全体業績に寄与した。

■SEMITEC <6626>  4,795円  +700 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値

SEMTEC<6626>がストップ高に買われ、年初来高値を更新した。11日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の14億3000万円(前期比26.9%増)から17億5000万円(同55.3%増)に上方修正し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが好感された。主力のセンサーが医療機器向けの好調継続や自動車関連の回復・主要ハイブリッド車種以外での採用により、販売が拡大する見込みになった。また、設備の更新などで生産性が向上することも利益拡大を後押しする。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の20円から30円(前期は20円)に大幅増額修正したことも評価材料となった。

●ストップ高銘柄

不二硝子 <5212>  2,615円  +500 円 (+23.6%) ストップ高   本日終値

タスキ <2987>  3,390円  +500 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値

など、9銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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