話題株ピックアップ【夕刊】(1):シャープ、サイバー、ヤマトHD

注目
2020年11月19日 15時12分

■シャープ <6753>  1,290円  +93 円 (+7.8%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

シャープ<6753>が急伸。日本経済新聞社は18日の取引終了後、日経平均株価の臨時入れ替えで同社を新規採用することを発表した。NTT<9432>による株式公開買付(TOB)でNTTドコモ<9437>の上場廃止の可能性が高まったことに伴うもの。12月2日の算出からNTTドコモを除外しシャープを採用する。12月1日の引けにかけリバランスに伴う売買が見込まれている。

■サイバーエージェント <4751>  6,440円  +350 円 (+5.8%)  本日終値

サイバーエージェント<4751>が4日ぶりに反発。18日の取引終了後、保有するBASE<4477>株式45万1000株を同日付で売却することを明らかにしており、これが好材料視された。BASE株式の売却に伴い、21年9月期第1四半期に売上高44億6900万円(売却額)、営業利益41億3700万円(売却益)を計上する予定という。なお、現時点では不確定要素が多いため、通期業績予想は修正しないとしている。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,637円  +116 円 (+4.6%)  本日終値

ヤマトホールディングス<9064>が続伸。同社と子会社のヤマト運輸が18日の取引終了後、英ドドル・パーセル・サービス社の「クリック&コレクトシステム」を導入し、ヤマト運輸と契約したECサイトで購入した商品を、利用者の生活導線上の店舗で受け取るサービスを24日発送分に開始すると発表しており、これが好感された。同サービスを利用することで、利用者の受け取り利便性を拡大するだけでなく、受け取り店舗も新規顧客の集客効果や、クーポン発行による購買促進効果が見込めるとしている。まずは関東を中心に展開する「マルイ」「モディ」や、全国展開するファッション専門店「はるやま」などの約600店舗から開始し、順次拡大を図るとしている。

■オカムラ <7994>  937円  +27 円 (+3.0%)  本日終値

オカムラ<7994>は大幅3日続伸。18日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の9.06%にあたる1000万株または91億円を上限に、19日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表。併せて、取得した全株と18日時点で保有する自己株206万7809株を21年1月29日に消却することも明らかにしており、株主還元の強化が好感された。

■メドピア <6095>  5,440円  +140 円 (+2.6%)  本日終値

メドピア<6095>が続伸。きょう午前に、かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」のスマートフォンアプリが10万ダウンロードを突破したと発表しており、これが好感された。kakariは患者のかかりつけ化を支援するサービスで、患者が利用するスマートフォンアプリ「kakari」と薬局がWebブラウザ上で利用する「kakari薬局システム」を提供している。スマートフォンアプリ「kakari」では、UI/UXの改善を重ねユーザビリティの向上を図ってきた結果、処方せん送信数やチャット送信数が飛躍的に増加し、導入薬局からも高い評価を得ているという。

■AGC <5201>  3,525円  +55 円 (+1.6%)  本日終値

AGC<5201>が反発。SMBC日興証券は18日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は3500円から4500円に見直した。短期業績は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動停滞の影響を受けたが、回復に転じていることを評価。ガラス事業で構造改革に着手したほか、先行投資してきた戦略事業の利益寄与が増加している。同証券では20年12月期の連結営業利益予想を470億円から575億円(会社予想550億円)、21年12月期の同利益を924億円から960億円に見直している。また、来年2月公表見込みの次期中期経営計画では高収益企業への変貌を遂げる具体的な道筋が示されることに期待している。

■日本製鉄 <5401>  1,183円  -53.5 円 (-4.3%)  本日終値

日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株の下げが目立つ。ここワクチン開発期待を背景に米国株市場主導でバリュー株シフトの動きがみられたが、足もとは新型コロナウイルスの感染者数拡大が再び景気に与える影響を懸念するムードが強まっている。バリュー関連に位置づけられる銘柄の多い景気敏感株には売り圧力が強い。そのなか鉄鋼セクターは今期業績面では低迷が続くものの、PBRの割安感などが着目されバリュー株買いのローテションに乗っていたが、足もとは買いが続かない状況となっている。

■ローム <6963>  8,420円  -350 円 (-4.0%)  本日終値

ローム<6963>やアンリツ<6754>が安い。日本経済新聞社は18日の取終了後、日経平均株価の臨時入れ替えでシャープ<6753>を新規採用すると発表した。NTT<9432>による株式公開買付(TOB)でNTTドコモ<9437>の上場廃止の可能性が高まったことに伴うもの。市場では、NTTドコモに代わる新規採用の候補銘柄として、ロームやアンリツが挙げられていたため、この日は失望売りが出た。同様に候補銘柄となっていたアイシン精機<7259>も値を下げている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,301円  -18 円 (-0.3%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は朝高後に軟化する展開となった。足もと新型コロナウイルスの感染拡大が加速するなか、外国為替市場ではリスクオフの円買いの動きが強まっている。目先は1ドル=103円台後半まで円高が進んでおり、輸出採算悪化の思惑から為替感応度の特に高い自動車セクターにはネガティブ材料となっている。「きょう寄り付きは自動車セクターに前日積み残された空売り筋の買い戻しが作用して高いものが目立ったが、それが一巡すると上値が重くなった」(中堅証券ストラテジスト)とする。トヨタは21年3月期通期の想定為替レートは1ドル=106円で実勢よりも2円以上円安で設定されており、収益面への下方修正圧力が意識されているようだ。

■No.1 <3562>  1,692円  +300 円 (+21.6%) ストップ高   本日終値

No.1<3562>は後場急動意。同社は中小企業向けを中心にOA機器やサーバーなどの販売及びメンテナンスを展開し、自社企画で利益率の高い情報セキュリティー商品も手掛ける。業績も絶好調で21年2月期は営業利益段階で前期比56%増の5億6300万円を見込んでいる。そうしたなか、きょう前場取引終了後に24年2月期を最終年度とする新・中期計画を発表した。24年2月期の売上高は155億円(前期実績88億1800万円)、営業利益は12億8000万円(同3億6100万円)という高い数値目標を掲げており、これを材料視する形で投資マネーが流入した。

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