【投資部門別売買動向】海外勢は現先合算で2週連続1兆円超の買い越し (11月第2週)

市況
2020年11月21日 6時50分

●海外勢が現物・先物合算で2週連続1兆円超を買い越す一方、個人や年金マネーは利益確定売りに回る

東証が19日に発表した11月第2週(9日~13日)の投資部門別売買動向(現物)によると、新型コロナウイルスのワクチン実用化への期待が高まり日経平均株価が前週末比1060円高の2万5385円と2週連続で大幅上昇し、29年ぶりに2万5000円台を奪還したこの週は、海外投資家が2週連続で買い越した。買越額は3842億円と前週の3572億円から増加した。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物の合計で2週連続の買い越しとなった。買越額は6763億円と前週の7420億円から縮小したものの、高水準が続いた。現物と先物の合算でも2週連続で買い越し、買越額は1兆606億円と前週の1兆993億円に続き1兆円を超えた。証券会社の自己売買は4週連続で買い越し、買越額は7826億円と前週の2161億円から大きく膨らんだ。

一方、個人投資家が2週連続で売り越し、売越額は6883億円と前週の4311億円から拡大した。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行も3週連続で売り越し、売越額は1334億円と前週の104億円から急拡大した。投資信託も5週連続で売り越し、売越額が1509億円と前週の730億円から拡大した。

日経平均が29年ぶりに2万5000円台を奪還する中、海外投資家が現物・先物合算で2週連続1兆円超を買い越す一方、個人投資家や年金マネーは利益確定売りに回った格好だ。

■投資部門別売買代金差額 (11月9日~13日)

東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全49社)]

※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し

  海外投資家 信託銀行 個人合計 [  現金  信用 ] 日経平均 ( 前週比 )

11月 ―――

第2週     3,842  ▲1,334  ▲6,882 [ ▲6,800  ▲82 ] 25,385円 ( +1060 円)

第1週     3,572   ▲104  ▲4,311 [ ▲3,514  ▲796 ] 24,325円 ( +1348 円)

10月 ―――

第4週    ▲1,060   ▲231    875 [   232   643 ] 22,977円 ( -539 円)

第3週     ▲26    20    23 [  ▲792   816 ] 23,516円 ( +105 円)

第2週      696   ▲88   1,555 [   164  1,390 ] 23,410円 ( -209 円)

第1週     4,170   ▲181  ▲2,576 [ ▲2,821   244 ] 23,619円 ( +589 円)

9月 ―――

第5週     ▲571   ▲102    393 [  ▲476   869 ] 23,029円 ( -174 円)

第4週    ▲1,847   ▲29   1,184 [  ▲124  1,309 ] 23,204円 ( -155 円)

第3週    ▲5,275   1,163   ▲444 [  ▲939   494 ] 23,360円 ( -46 円)

第2週    ▲4,440   ▲116   ▲531 [  ▲952   420 ] 23,406円 ( +201 円)

第1週      125    314    501 [  ▲544  1,046 ] 23,205円 ( +322 円)

8月 ―――

第4週    ▲1,597   ▲192    123 [  ▲845   968 ] 22,882円 ( -37 円)

第3週     ▲298   ▲818   1,008 [  ▲247  1,256 ] 22,920円 ( -369 円)

第2週     3,663   ▲522  ▲5,185 [ ▲4,085 ▲1,099 ] 23,289円 ( +959 円)

第1週     1,791    57  ▲1,219 [ ▲1,617   398 ] 22,329円 ( +619 円)

7月 ―――

第5週    ▲4,624    282   2,831 [  1,565  1,265 ] 21,710円 ( -1041 円)

第4週      849   ▲135   ▲248 [  ▲425   177 ] 22,751円 ( +55 円)

第3週     ▲620    751  ▲1,931 [ ▲1,914  ▲17 ] 22,696円 ( +405 円)

第2週     1,108    811   1,066 [  ▲215  1,282 ] 22,290円 ( -15 円)

第1週    ▲1,086   2,732    785 [   277   507 ] 22,306円 ( -205 円)

※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。

※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。

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