話題株ピックアップ【夕刊】(2):DyDo、島津、Jストリーム

注目
2020年11月27日 15時15分

■DyDo <2590>  5,850円  +160 円 (+2.8%)  本日終値

ダイドーグループホールディングス<2590>が大幅高で3日ぶりに反発。26日の取引終了後、21年1月期の連結業績予想について、営業利益を18億円から43億円(前期比48.6%増)へ、純利益を5億円から25億円(同40.5%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大による影響が続き売上高は1580億円から1560億円(同7.3%減)へ下方修正したが、第3四半期のコーヒー飲料の販売が「鬼滅の刃」とのコラボ効果により大きく伸長したことに加えて、自販機チャネルの売上高も回復基調となっていることが要因という。また、原材料価格の低減効果も相まって売上総利益率が想定以上に改善していることや、諸経費のコストコントロールも貢献するとしている。同時に発表した第3四半期累計(1月21日~10月20日)決算は、売上高1223億5100万円(前年同期比6.5%減)、営業利益63億7700万円(同60.7%増)、純利益46億4600万円(同61.4%増)だった。

■島津製作所 <7701>  3,780円  +90 円 (+2.4%)  本日終値

島津製作所<7701>が続伸し、上場来高値を更新した。同社はきょう、クリニック向けにPCR検査を全自動で行う「遺伝子解析装置 AutoAmp」を発売したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。この装置は、生体試料の入った検体容器、分注チップ、試薬容器、反応容器をセットするだけでPCR検査が行える「一般医療機器」(クラスI)に該当する製品。同社が販売する体外診断用医薬品「Ampdirect 2019-nCoV検出キット」を試薬として使用することで、新型コロナウイルスの検出が可能だという。

■Jストリーム <4308>  6,040円  +90 円 (+1.5%)  本日終値

Jストリーム<4308>が大幅高で5日続伸。26日の取引終了後、企業のウェビナーやオンラインイベントの開催を総合的に支援するため、シナジーマーケティング(大阪市北区)とサービス連携すると発表しており、これが好感された。Jストリームの動画プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」と、シナジーマーケティングが提供するクラウドベースの国産CRMシステム「Synergy!」を連携させることで、企業が参加登録型で行うウェビナーなどのオンラインイベント開催に必要な仕組みを提供するという。両者の連携により、セミナー/イベントページでの動画のライブ/オンデマンド配信ができるだけではなく、申し込みフォームの作成や参加申し込み管理、リマインド・フォローメール送付、アンケート作成などの仕組みを一式提供できるとしている。

■古河機械金属 <5715>  1,186円  +12 円 (+1.0%)  本日終値

古河機械金属<5715>が5日続伸。26日の取引終了後、上限を15万株(発行済み株数の0.38%)、または1億7610万円とする自社株を27日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好材料視された。資本効率の向上を図り、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■日本郵船 <9101>  2,301円  +17 円 (+0.7%)  本日終値

日本郵船<9101>が6日続伸と上昇基調を強めているほか、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>、明治海運<9115>、共栄タンカー<9130>など海運株が軒並み高となった。ワクチン開発期待を背景とした経済活動正常化への思惑が世界景気の改善を早めるという見方が強まっている。海運市況も回復の兆しがあり、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前日時点で8日続伸、今月4日以来の1200台を回復している。また、コンテナ船市況も回復色が強く、中国発東南アジア向けの海上コンテナ運賃の急騰が伝えられるなど、海運業界にとって収益環境に追い風が強く意識される局面となっている。海運セクターは低PBR銘柄が多く、バリュー株のリターンリバーサルの流れにも乗っている。

■ソラスト <6197>  1,519円  +9 円 (+0.6%)  本日終値

ソラスト<6197>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が26日付で、投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を1500円から1900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、介護事業を中心としたM&Aによる中長期的な成長ストーリーを予想。21年3期第1四半期決算時に発表した訪問介護大手の買収に引き続き、ファイブシーズヘルスケアの子会社化、ライフサポートの譲受なども発表し、介護事業のM&Aは売上規模で過去最高水準と好調であると評価している。また、主力の医療事務受託事業でも、移動を伴う研修や会議といった経費削減が想定以上に進んでいるとして、主力2事業の好調を受けて21年3月期の営業利益予想を61億円から67億円へ、22年3月期を同71億2000万円から77億5000万円へ引き上げている。

■信越化学工業 <4063>  16,945円  +100 円 (+0.6%)  本日終値

信越化学工業<4063>が5日続伸し連日で上場来高値を更新した。岡三証券が26日付で、レーティング「強気」を継続し、目標株価を1万5500円から1万9500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、300ミリシリコンウェハーで顧客である半導体メーカーと長期契約を締結していることなどから、不安定な外部環境においても安定的に事業を展開することができている点を評価。また、塩化ビニル樹脂の市況価格上昇などを織り込み、21年3月期の営業利益予想を3550億円から3830億円へ、22年3月期を同4100億円から4300億円へ引き上げている。

■菱洋エレクトロ <8068>  2,840円  -170 円 (-5.7%)  本日終値  東証1部 下落率7位

26日に決算を発表。「今期経常を32%下方修正」が嫌気された。

菱洋エレクトロ <8068> が11月26日大引け後(15:45)に決算を発表。21年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結経常利益は前年同期比71.1%減の4.8億円に大きく落ち込んだ。併せて、通期の同利益を従来予想の14億円→9.5億円(前期は21.8億円)に32.1%下方修正し、減益率が36.0%減→56.6%減に拡大する見通しとなった。

⇒⇒菱洋エレクトロの詳しい業績推移表を見る

■トヨタ自動車 <7203>  7,252円  -49 円 (-0.7%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が総じて売りに押される展開を強いられている。後場寄り日経平均はプラス転換したものの、外国為替市場では1ドル=104円台を割り込むドル安・円高に振れており、輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車セクターには向かい風となっている。トヨタやホンダはいずれも通期想定為替レートを1ドル=106円で設定しており、実勢はそれより2円以上の円高で輸出採算の悪化から収益下方修正圧力が意識される。

■プラマテルズ <2714>  660円  +100 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値

プラマテルズ<2714>がストップ高。26日の取引終了後、親会社で、双日<2768>の100%子会社である双日プラネットが同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格770円にサヤ寄せする格好となった。プラマテルズにとって、上場維持コストなど上場会社としての各種負担の軽減や管理体制の効率化、双日の資金調達力の活用などが実現できるほか、双日と取引のある海外合成樹脂メーカーの活用などのシナジーが期待できるとしている。買付予定数は456万8251株(下限171万8800株、上限設定なし)で、買付期間は20年11月27日から21年1月14日まで。なおTOB成立後、プラマテルズは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所はプラマテルズ株式を11月26日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

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