27日の中国本土市場概況:上海総合1.1%高で続伸、大型金融株が相場けん引

市況
2020年11月27日 16時58分

27日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比38.57ポイント(1.14%)高の3408.31ポイントと続伸した(上海A株指数は1.15%高の3572.44ポイント)。

中国景気の持ち直しが意識される流れ。朝方公表された10月の全国工業企業利益は28.2%増となり、伸びは9月の10.1%から大幅に拡大した。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給も支え。人民銀は27日、リバースレポを通じ1200億人民元を市中に供給した。今週は5日連続で資金供給を実施し、期日到来分とので差し引きでは週間で1300億人民元の供給超となっている。指数は終盤に入り、上げ幅を急速に広げた。(亜州リサーチ編集部)

時価総額上位の金融株が相場をけん引。中国工商銀行(601398/SH)が5.9%高、中国農業銀行(601288/SH)が2.8%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.0%高で引けた。銀行に関しては、利ザヤ改善の期待が高まっている。人民銀が26日に発表した四半期ごとの金融政策リポートで、国内銀行による新規貸出の加重平均金利が上昇傾向にあることが分かった。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は1.5%高。およそ12年ぶりの高値水準を回復した。

不動産株もしっかり。保利地産(600048/SH)が3.0%上昇した。自動車株、消費関連株、防衛関連株、ハイテク株、医薬品株なども買われている。

半面、前日に上げの目立った発電株はさえない。華能国際電力(600011/SH)が1.7%安、華電国際電力(600027/SH)が1.1%安で取引を終えた。海運株、エネルギー株の一角も売られている。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が1.31ポイント(0.53%)安の244.68ポイント、深センB株指数が16.37ポイント(1.62%)高の1025.42ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

《FA》

提供:フィスコ

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