株価指数先物【寄り前コメント】2万7000円視野もヘッジのニーズが高まりやすい

市況
2020年11月30日 7時52分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 26820 +190 (+0.71%)

TOPIX先物 1793.0 +15.0 (+0.84%)

シカゴ先物 26775 +145

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

27日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数は上場。感謝祭(サンクスギビング)の翌日で短縮取引のため商いは薄かったが、トランプ大統領は早ければ来週にも新型コロナウイルスのワクチン配布が可能になると言及したことが好感されている。加えてブラックフライデーの小売各社のネット販売が昨年に比べ22%増えたと伝わり、週明けのサイバーマンデーへの期待にもつながった。

シカゴ先物清算値は大阪比145円高の2万6775円だった。日経225先物先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万6630円で始まり、開始直後に2万6590円をつけた後に2万6700円まで上げ幅を広げ、米国市場の取引開始前までは2万6700円を挟んだ保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に2万6750円に水準を切り上げると、引けにかけて一段高となり一時2万6830円まで上昇、2万6820円で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする形で買いが先行し、25日につけた高値2万6720円を突破してくることになりそうだ。一段とショートカバーの流れが強まりやすくなる一方で、買い方においてもなかなか利益確定のアクションを取れない状況でもあったことから、いったんは利益確定のタイミングにもなりそうである。

米ファイザーのワクチンの承認結果が来週にも判明するとみられておりショートポジションは積み上げづらい。一方で、国内で新規感染者数が急増しているほか、急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されるなか、いつ利益確定の売りが殺到してもおかしくないといった不安を抱えている。こうしたなか、ヘッジをしておきたいといったニーズも高まりやすいだろう。

そのため、2万7000円が視野に入る状況ながらも強弱感が対立しやすいとみられる。来週のメジャーSQまでは買い方優勢の需給状況とみられるが、週明けの米国市場は年末商戦の好調が材料視される半面、月末のリバランスに伴う売り需要が意識される。また、バイデン氏が愛犬と遊んでいた際に足を滑らせて足首を捻挫したことが伝わっており、改めて健康への不安が警戒される可能性も意識しておきたい。

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