話題株ピックアップ【夕刊】(1):SUMCO、凸版、野村
■エンプラス <6961> 3,205円 +376 円 (+13.3%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
エンプラス<6961>が急反発。11月30日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を50万株(発行済み株数の4.35%)、または15億円としており、取得期間は20年12月1日から21年3月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。
■ケアネット <2150> 6,060円 +680 円 (+12.6%) 一時ストップ高 本日終値
ケアネット<2150>がカイ気配スタートで一時ストップ高。11月30日の取引終了後、東京海上ホールディングス<8766>と資本・業務提携を行うと発表しており、これが好感された。今回の提携は、データとテクノロジーを駆使した新たなヘルスケアサービスや保険商品を開発するのが狙い。また、これに伴いケアネットの主要株主であるサンバイオ<4592>が東京海上HD子会社の東京海上日動火災保険へ保有株の一部を売却する。なお、同件による業績への影響は軽微としている。
■AI inside <4488> 74,500円 +6,300 円 (+9.2%) 一時ストップ高 本日終値
30日に発表した「ショーケースを関連会社化」が買い材料。
ショーケース <3909> と資本業務提携。ショーケースが実施する第三者割当増資を引き受け、同社を持ち分法適用関連会社化する。議決権ベースで20.7%を12.3億円で取得する。
■Sansan <4443> 6,830円 +560 円 (+8.9%) 本日終値
Sansan<4443>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、日本経済団体連合会(経団連)事務局が法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を導入し、米国事務所を含む全職員でオンライン名刺機能の利用を開始したと発表しており、これが好材料視された。経団連の「Sansan」導入は、クラウド名刺管理を活用することで業務効率化を実現するほか、会員企業や業種別全国団体、地方別経済団体他とのネットワークの共有・可視化を図るのが目的という。また、Sansanでは、経団連への導入を通じて、会員企業をはじめとするさまざまなステークホルダーとの連携強化や柔軟な働き方の推進、デジタルトランスフォーメーション(DX)を強力にサポートするとしている。
■NTN <6472> 236円 +18 円 (+8.3%) 本日終値
NTN<6472>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月30日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を200円から350円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、重い固定費や低い生産性、収益よりも量を追求する企業風土などによる収益力低迷と、新型コロナによる外部環境悪化により業績悪化が続いていると指摘。ただ、21年3月期は固定費削減、22年3月期からは補修事業拡大、不採算製品の絞り込み、調達改革や価格戦略の強化により変動費を改善するという事業再生計画を進めており、21年3期上期は固定費削減や在庫管理が着実に行われるなど、事業再生計画は着実に進展していると評価している。株価バリュエーションの割安感からダウンサイドリスクは小さく、事業再生計画奏功時のアップサイドは大きいと見ることから、相対的に投資魅力が大きいと判断したという。
■SUMCO <3436> 2,264円 +150 円 (+7.1%) 本日終値
SUMCO<3436>が続急伸、株価はきょうで13連騰という異彩の上値追い態勢にあり、特に前日は一気に上げ幅を拡大し2年3か月ぶりの高値を更新した。きょうも買いの勢いは衰えず、一時9.4%高と値を飛ばし2300円台に乗せてきた。国内半導体シリコンウエハーメーカーとしては世界トップに君臨する信越化学工業<4063>に次ぐ存在。世界的な半導体需要の拡大が鮮明となるなか収益環境に吹く追い風が強まっている。また、直近では台湾のグローバルウェーハズが同業態の独企業買収交渉を進めていることが明らかとなり、これが業界再編の思惑を呼び、同社の株価の刺激材料となった。
■凸版印刷 <7911> 1,519円 +94 円 (+6.6%) 本日終値
30日に発表した「リクルート株式を売却」が買い材料。
リクルートホールディングス <6098> が実施する株式売り出しに参加し、保有株のうち2501万2800株を売却。また、海外引受会社に付与する同社株式を追加的に取得する権利が行使された場合、198万7200株を上限に追加で売却する。
■野村ホールディングス <8604> 547.4円 +23.4 円 (+4.5%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>をはじめ証券株に買いが集まり、業種別騰落率では東証1部33業種中、値上がり率第2位にランクインする場面があった。全体相場は先物を絡め一気に上げ足を強め、日経平均は2万6800円台を回復。海外投資家の買い攻勢が株価を押し上げる形となっており、株価上昇による運用成績向上や売買代金増勢に伴う手数料収入の増加などが証券各社には追い風となる。野村はPBRが0.6倍と株価指標面でも割安感が強いが、東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>は0.5倍未満、光世証券<8617>は0.4倍未満、東洋証券<8614>は0.3倍未満と超割安圏に放置されている銘柄が相次いでおり、水準訂正狙いの買いも誘導したもようだ。
■住友不動産 <8830> 3,547円 +142 円 (+4.2%) 本日終値
住友不動産<8830>が大幅反発。SMBC日興証券が11月30日付で、同社株の投資判断「2(中立)」を据え置き、目標株価は3600円から3800円に引き上げたことが好感されたようだ。21年3月期はコロナ影響などがあった一方、主力のオフィス賃貸や分譲マンション販売の堅調な推移に加え、海外事業整理に伴う特別利益もあり、当期利益は増益を達成すると予想。22年3月期以降はオフィス空室率が上昇するものの、新築ビルの収益寄与やリフォーム・仲介事業の着実な成長により増益基調を維持できるとみている。
■サンバイオ <4592> 1,995円 +68 円 (+3.5%) 本日終値
サンバイオ<4592>が大幅反発。11月30日の取引終了後、ケアネット<2150>が東京海上ホールディングス<8766>と資本・業務提携を行うと発表したのに伴い、保有するケアネット株式の全部または一部を東京海上日動火災保険へ売却するとしており、これが好感された。なお、譲渡する株数は、20億円を12月21日に最終確定する株式譲渡価格で除した数量、107万6400株または対象会社の総株主(自己株式を除く)の総議決権の10%に相当する株式数のうち、最も少ない株数を予定しているという。
株探ニュース