ユーロ週間見通し:下げ渋りか、ECBによるユーロ高けん制を警戒

通貨
2020年12月5日 14時19分

■強含み、欧州景気の持ち直し期待強まる

今週のユーロ・ドルは強含み。英国と欧州連合(EU)の通商交渉で週内合意の期待が広がったことや、英国がEUや米国に先駆け新型コロナウイルスワクチンを承認、また、米独社がEUにワクチン認可を申請したことを受けて、欧州景気の持ち直し期待が強まり、ユーロ買いになった。取引レンジ:1.1924ドル-1.2178ドル。

■下げ渋りか、ECBによる追加緩和は織り込み済み

来週のユーロ・ドルは、下げ渋りか。12月10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会で政策金利は据え置きの公算だが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大、期間延長などの追加緩和的な措置は織り込まれた。ただ、ECBはユーロ高をけん制する可能性があることから、目先的にリスク選好的なユーロ買い・米ドル売りは抑制される可能性がある。

予想レンジ:1.2000ドル-1.2250ドル

■堅調推移、ワクチン接種の早期拡大への期待も

今週のユーロ・円は堅調推移。米国や英国での新型コロナウイルスワクチン接種開始への動きが加速したほか、米追加経済対策を巡り共和党と民主党が超党派案で合意に向けた譲歩の姿勢を見せたため、リスク選好的なユーロ買い・円売りが進んだ。ユーロ圏10月小売売上高が市場予想を上回ったことも好感されたようだ。取引レンジ:124円31銭-126円68銭。

■下げ渋りか、ECBによるユーロ高けん制を警戒

来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は10日の理事会で政策金利を据え置くとともに、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の期間延長、拡大など一段の緩和措置を決定する見通し。ユーロ高けん制も予想される。一方、新型コロナウイルスのワクチン実用化に向けリスク選好ムードが続くとみられ、ユーロ買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・8日:7-9月期域内総生産確定値(改定値月:前年比-4.4%)

・10:欧州中央銀行理事会

予想レンジ:125円00銭-127円50銭

《FA》

提供:フィスコ

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