話題株ピックアップ【夕刊】(1):水素関連、積水ハウス、アンジェス
■岩谷産業 <8088> 6,110円 +570 円 (+10.3%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
岩谷産業<8088>、オーバル<7727>、加地テック<6391>、長野計器<7715>、山王<3441>など水素関連株に位置づけられる銘柄に買い攻勢が加速している。政府は国内での水素利用を2030年時点で1000万トン規模とする目標を設ける調整に入ったと8日付の日本経済新聞が報じたことを受け、これが材料視された。脱炭素社会の実現に向けて水素を主要燃料にする構えで、これが関連銘柄の株価を強く刺激している。政府は脱炭素社会のための研究開発基金を創設、2030年の開発目標を設定しており、そのなか水素関連技術は重要分野に置かれている。
■バイセル <7685> 5,090円 +430 円 (+9.2%) 一時ストップ高 本日終値
BuySell Technologies<7685>が急反発。7日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株へ株式分割すると発表したことが好感された。投資単位あたりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めるとともに投資家層の拡大を図ることが目的という。
■ホシデン <6804> 965円 +59 円 (+6.5%) 本日終値
ホシデン<6804>は大幅反発。7日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を200万株(発行済み株数の3.42%)、または20億円としており、取得期間は20年12月8日から21年1月29日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。
■ヘリオス <4593> 2,013円 +121 円 (+6.4%) 本日終値
ヘリオス<4593>が大幅反発。SMBC日興証券が7日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3000円から3200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、今後6カ月でカタリストが豊富であり、現在進行中の臨床試験の成功確率は高いと考えていると指摘。特にマルチステムの急性呼吸窮迫症候群(ARDS)のフェーズ2試験は、試験結果開示が3カ月以内に近づいたことから、成功確率を60%から100%へ上方修正したという。
■電算システム <3630> 3,315円 +155 円 (+4.9%) 本日終値
電算システム<3630>が3日ぶりに反発。7日の取引終了後、画面にタッチすることなくアプリを操作できる「非接触ユーザーインターフェース」(非接触UI)のプロトタイプを開発したと発表しており、これが好感された。非接触UIは、米マイクロソフト社が提供する小型AIセンサーデバイス「Azure Kinect DK」のボディトラッキングを利用して、画面をタッチせずにタップ操作やドラッグ操作などができるインターフェース。タッチパネルに限らず、タッチ機能のない一般的なディスプレーやプロジェクターでも利用することができるのが特徴で、デジタルサイネージのほか、教育現場や各種文化施設での展示など、さまざまな場所での活用が期待できるという。
■積水ハウス <1928> 2,042円 +83.5 円 (+4.3%) 本日終値
積水ハウス<1928>が大幅高で3日続伸。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算は、売上高1兆7688億円(前年同期比1.9%増)、営業利益1348億2000万円(同13.0%減)、純利益889億6300万円(同24.3%減)と2ケタ営業減益となったものの、8~10月期では同0.5%営業増益となっており、これを評価する買いが入ったようだ。新型コロナウイルスの影響による販促イベントの自粛などで戸建住宅などの販売が減少し営業減益を余儀なくされた。ただ、営業活動の制限が緩和されていることにより足もとの月次受注額に回復が見られるほか、昨年10月に連結子会社となった鴻池組が業績に貢献した。なお、21年1月期通期業績予想は、売上高2兆4150億円(前期比横ばい)、営業利益1750億円(同14.7%減)、純利益1140億円(同19.3%減)の従来見通しを据え置いている。
■ラクーンHD <3031> 1,824円 +65 円 (+3.7%) 本日終値
ラクーンホールディングス<3031>は朝安スタートも切り返した。この日の午前中、傘下のラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」が、BASE<4477>が運営するネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」とサービス連携を開始したと発表しており、これが好感された。今回の連携により、「BASE」を利用する小売店や事業者がスーパーデリバリーで仕入れを行う場合、スーパーデリバリーで仕入れた商品の情報を拡張機能「スーパーデリバリー App」を通じて「BASE」で開設したネットショップに登録・販売することが可能となる。
■ブイキューブ <3681> 3,370円 +115 円 (+3.5%) 本日終値
ブイキューブ<3681>が大幅反発に転じたほか、サイバーリンクス<3683>、ソリトンシステムズ<3040>、fonfun<2323>、No.1<3562>などテレワーク関連株が軒並み切り返す動きをみせている。ここ、新型コロナワクチン開発期待が高まるなか、ウィズコロナで買われたテレワーク関連株は売りに押される展開にあったが、ここにきて国内外で感染者数の拡大と重症患者の増勢が改めて警戒されている。前日の米国株市場ではこうした事情を反映して在宅関連株が買い直されており、東京市場でもこの流れに追随する形で人的接触を回避する観点からテレワーク関連株の下値を拾う動きが顕在化している。
■インソース <6200> 3,405円 +115 円 (+3.5%) 本日終値
インソース<6200>が後場上げ幅を拡大。午前11時30分ごろ、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好感された。株式の流動性を高め、投資家層の更なる拡大を図ることが目的としている。
■アンジェス <4563> 1,331円 +44 円 (+3.4%) 本日終値
アンジェス<4563>が後場急上昇。午前11時30分ごろ、開発中の新型コロナウイルスDNAワクチンについて、第2/3相臨床試験における接種を開始したと発表しており、順調な進展状況が好感された。同試験は500症例の被験者への接種を行い、ワクチンの用法及び用量における安全性と免疫原性の評価を行うのが目的。関西及び関東エリアの8施設で実施する予定で、接種期間は21年3月ごろまでを予定している。
株探ニュース