話題株ピックアップ【夕刊】(2):セリア、東エレク、任天堂

注目
2020年12月8日 15時16分

■セリア <2782>  3,775円  +120 円 (+3.3%)  本日終値

セリア<2782>が反発。同社は7日取引終了後に、11月度の月次売上高を公表。既存店売上高は前年同月比5.9%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。既存店の客数が前年同月比3.0%増と2カ月連続のプラスとなったことや、客単価は同2.8%増と堅調に推移していることが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同13.2%増だった。

■アイスタイル <3660>  423円  +13 円 (+3.2%)  本日終値

アイスタイル<3660>が4日ぶりに反発。日本経済新聞電子版が午前11時ごろ、「中国ネット通販最大手アリババ集団と組み、日本の化粧品ブランドの中国への直接輸出を始める」と報じており、これが好材料視された。記事によると、一般的な越境電子商取引(EC)と比べ在庫の管理がしやすく、少量でも輸出できるのが特徴で、コストや手間をかけられない中小規模のブランドでも手軽に中国への参入ができるようになるという。今後1年間で300ブランドの参加を予定するとしており、業績への貢献が期待されている。

■アウトソーシング <2427>  1,462円  +34 円 (+2.4%)  本日終値

アウトソーシング<2427>が反発。SMBC日興証券が7日付で、投資評価「2」を継続し、目標株価を750円から1500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、新型コロナウイルスによる影響は20年12月期第2四半期にボトムを打ち、収益は拡大トレンドに入っていると指摘。海外製造及びサービス系、国内技術系、海外技術系、国内製造系の4分野の予想を引き上げ、20年12月期の営業利益予想を100億円から138億円へ、21年12月期を同126億円から180億円へ上方修正した。

■オプテックスグループ <6914>  1,976円  +27 円 (+1.4%)  本日終値

オプテックスグループ<6914>が3日ぶりに反発。子会社のオプテックスはきょう、欧州での事業強化を目的にオランダに新会社を設立したと発表しており、今後の展開などが期待されているようだ。新会社は、オランダから欧州大陸各国の顧客をカバーし、防犯関連事業の成長戦略のひとつである「センサーと画像を連携させた画像確認ソリューションビジネス」を担うという。

■東京エレクトロン <8035>  37,350円  +460 円 (+1.3%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が全体軟調相場に逆行し軒並み買い優勢の展開となった。前日の米国株市場ではNYダウは反落したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3日続伸し連日で過去最高値を更新、また半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸し最高値街道を走っている。半導体製造装置世界トップメーカーのアプライドマテリアルズも上場来高値を更新しており、これを受け東京市場でも同関連株が買い直される展開となった。

■任天堂 <7974>  58,390円  +620 円 (+1.1%)  本日終値

任天堂<7974>が全体軟調地合いに抗して3日続伸。売買代金は全上場企業の中でトップ。年末商戦を意識して家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」やその関連ソフトの売り上げが期待され、ここ新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念されるなか、再び巣ごもり消費関連の一角としても買い戻される流れにある。株式需給面の思惑では直近、三井住友トラスト・アセットマネジメントなどが共同保有の形で5%超の大株主に浮上したことが判明している。買い主体は投資信託などの買いとみられるが、株高思惑を後押しする材料となっている。

■日本製鉄 <5401>  1,335円  +3 円 (+0.2%)  本日終値

日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>などがしっかり。両銘柄をはじめ鉄鋼セクターは足もとの業績は総じて厳しいものの低PBR銘柄が多くバリュー株の宝庫ともいえるが、直近は菅政権が国土強靱化で従来の5カ年計画に3兆円上乗せした予算を指示したことで、建設資材としての鉄鋼需要が喚起されるとの思惑が出ている。また、直近では政府が2030年に国内での水素利用を1000万トン規模とする目標を掲げる方針が伝わったが、鉄鋼業界では日本製鉄をはじめ高炉大手が50年までに水素を使用しCO2排出を削減する技術の実用化を目指す計画にあり、これもテーマ買いの動きを誘発しているもようだ。

■サンバイオ <4592>  1,892円  -139 円 (-6.8%)  本日終値

サンバイオ<4592>が続落。SMBC日興証券は7日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は3300円から2100円に見直した。同証券では、脳梗塞を対象とした新薬候補「SB623」の価値を引き下げている。同社は昨年1月にSB623のフェーズ2bの試験結果がネガティブだったことを開示したが、同証券では今年4月に開示されたフェーズ2b試験結果を受け、この失敗の原因はSB623の治療薬としての有効性が不足している可能性があると考えを改めた。これに伴い、ライセンスアウトの可能性を除外し、自社開発することを前提に業績予想を引き下げている。

■三菱UFJ <8306>  444.3円  -4.2 円 (-0.9%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>など大手金融株がやや売り優勢の展開。前日の米国株市場では新型コロナウイルスの感染拡大が経済に与える影響を警戒してゴールドマン・サックス、JPモルガン、バンク・オブ・アメリカなど金融セクターの主力株が揃って軟調な値動きとなった。ここ上昇歩調を強め1%台を視野に置いていた米10年債利回りも、前日は終値ベースで0.925%まで反落、運用利ザヤ拡大に対する期待がやや後退し金融株の軟調につながった。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや大手生保は買い手控えムードが強い。

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