株価指数先物【寄り前コメント】短期筋の売買に伴う波乱警戒しつつも、底堅さは意識されやすい
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 26570 +80 (+0.30%)
TOPIX先物 1764.0 +5.5 (+0.31%)
シカゴ先物 26570 +80
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場ではNYダウ、S&P500、ナスダックなど主要な株価指数が上昇。米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)が基準を満たすとの見解を示したことが材料視された。また、依然として難航する追加経済対策について、共和党幹部が協議することが伝わっており期待感が高まったようだ。朝方に非農業部門の労働生産性(改定値)が予想を下回ったことが嫌気され一時3万ドルを割り込んだNYダウは、ワクチンや追加経済対策への期待から上昇に転じており、3万ドルを上回って取引を終えている。
シカゴ先物清算値は大阪比80円高の2万6570円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比30円安の2万6460円で始まり、その後もじりじりと下げ幅を広げる形から一時2万6350円まで下落。ただし、日中安値は割り込まず、米国市場の取引開始後は2万6400円から2万6450円近辺でのこう着が続くなか、米国市場の切り返しを受けて強含みの展開となり、ナイトセッションでの高値で取引を終えている。
シカゴ先物にサヤ寄せし、やや買い優勢の展開になりそうだ。ただし、週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えて、限月交代に伴うロールオーバーの売買が中心となっており、サヤ寄せ後はこう着感が強まりやすいだろう。ただし、本日辺りにはロールオーバーに絡んだ取引が一巡すると考えられる。このため、短期筋の売買に伴う波乱を警戒しつつも、底堅さは意識されやすいとみておきたい。
直近で2万6300円台を仕掛けてくる動きがみられているが、オプション権利行使価格の2万6500円辺りをキープしていることもあり、権利行使価格2万6500円から2万6750円辺りでのレンジ推移が意識されやすくなりそうだ。参加者は限られてくるだろうが、メジャーSQ通過後の需給改善による年末高への思惑から、2万7000円を意識したロングポジションが徐々に積み上がる可能性も期待されるところである。
株探ニュース