注目銘柄ダイジェスト(前場):シンシア、建設技研、日野自など

市況
2020年12月24日 11時59分

TKP<3479>:2801円(+87円)

大幅に続伸。一部メディアが「『TKPガーデンシティ大阪梅田』(大阪市)にウェブ配信に特化した部屋を設けた」と報じ、買い材料視されている。報道によると「新型コロナウイルスの感染拡大でウェブセミナーが増えていることに対応する」という。欧州で変異種が確認されるなどコロナ禍は当面続くとの見方が広がっており、テレワーク関連銘柄の一角として物色されているようだ。

サッポロHD<2501>:2071円(+12円)

続伸。前日に20年12月期の業績修正を発表している。事業利益は従来の10億円から25億円に引き上げている一方、営業損益は79億円の赤字から182億円に引き下げている。販促費削減を中心としたコストコントロールが効いたものの、子会社であるポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の収益性が低下する見込みとなり減損損失を計上している。減損損失の計上に関しては、前向きな評価が優勢になっているようだ。

建設技研<9621>:2320円(+198円)

大幅続伸。前日に配当予想の上方修正を発表している。年間配当金は従来予想の35円から45円に引き上げ、前期比でも10円の増配となる。利益還元の一層の充実を図ることが目的とされている。増配後でも利回り水準は限定的であるものの、このタイミングでの増配発表は今期業績の上振れ、来期業績の自信の表れなどとも受け止められる形になっているようだ。

イオン<8267>:3238円(+121円)

大幅続伸、11月27日の年初来高値を更新している。前日に21年2月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は500-1000億円のレンジ予想から1200-1500億円にまで上方修正。SM事業やヘルス&ウエルネス事業の好調、GMSの損益改善などが背景とみられている。上半期実績や足元の月次動向から上振れ期待はあったものの、ショートカバーの動きなどを誘う動きとなっているようだ。

シンシア<7782>:531円(+80円)

ストップ高。前日に20年12月期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の1.2億円から2億円に増額、一転して大幅増益となるもよう。シリコーンハイドロゲル素材コンタクトレンズ「SINCERE 1DAY S」を中心にクリアレンズの販売が順調に拡大しているほか、足元では「Miche Bloomin'シリーズ」を中心にPB商品の販売も回復のもよう。期末配当金も10円から13円に引き上げ。修正幅の大きさがインパクトにつながる。

日野自<7205>:938円(-89円)

大幅続落。北米2工場でのトラック生産を21年9月末まで停止すると前日に発表している。搭載予定だったエンジンで米国での認証取得が遅れていることが背景のもよう。当初は年明けからの生産を予定していたが、21年10月の生産再開、車両の販売を目指すとしている。生産停止を受け、来年度の北米販売台数は5割減を見込むとされている。10月からの生産再開にも不透明が残るとみられ、来年度業績へのマイナス影響は大きいとの見方に。

セルシード<7776>:233円(+7円)

大幅に9日ぶり反発。国立成育医療研究センターの倫理審査委員会から、多指症患者から採取した軟骨組織の提供に関する承認を取得し、商業利用可能な軟骨組織を入手できることになったと発表している。今回の承認取得で商業利用可能な軟骨細胞を安定して確保する道が開けたため、同種軟骨細胞シートの治験や製造販売承認に向けた研究開発の加速が期待できるという。

アプリックス<3727>:221円(+5円) 224 +8

大幅に続伸。クラウドサービス事業を手掛けるNeutrix Cloud Japan(東京都千代田区)と協業を開始すると発表している。同社のマルチクラウドストレージサービス「Neutrix Cloud」に関する国内販売代理店契約を締結することで合意した。21年4月から提供を開始する予定。Neutrix Cloudはアマゾンウェブサービス(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platformとも接続可能なマルチクラウド。

《ST》

提供:フィスコ

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