話題株ピックアップ【夕刊】(1):郵船、エフオン、富士フイルム
■エフオン <9514> 1,429円 +115 円 (+8.8%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
エフオン<9514>が続急伸、連日で年初来高値更新と気を吐いている。時価は2018年7月下旬以来、2年5カ月ぶりの高値圏に浮上している。バイデン次期米大統領が再生可能エネルギーなど環境関連インフラの拡充に過去最大規模の投資を表明しているが、日本でも菅政権は脱炭素社会に向けた取り組みを加速させる方針を明示している。同社は省エネ支援ビジネスのほかバイオマス発電事業を展開していることで、その流れに乗る銘柄として買い人気を集めている。足もとの業績も好調で、20年7~12月期営業利益は前年同期比14%増の15億円と2ケタ伸長を見込んでいる。
■東映 <9605> 16,970円 +1,290 円 (+8.2%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
東映<9605>が大幅反発。テレビ朝日ホールディングス<9409>が24日の取引終了後、持ち分法適用関連会社である同社に対する出資比率を、議決権ベースで17.77%から19.68%に引き上げると発表しており、これが好材料視された。株式の追加取得に伴い、テレ朝HDはコンテンツ制作力を強化する流れを加速し、互いの連携関係を強化することにより、グループとして企業価値の向上につなげるとしている。
■自律制御システム研究所 <6232> 3,345円 +215 円 (+6.9%) 本日終値
自律制御システム研究所<6232>が3連騰。24日の取引終了後、エアロジーラボ(大阪府箕面市、以下AGL)と物流・インフラ点検などの国産ハイブリッドドローンの社会実装に向けて連携を開始すると発表しており、これが好感された。同社はAGLが開発した最大飛行時間180分、最大飛行距離120kmのハイブリッドドローン「Aerorange pro」に活用されているハイブリッド技術を活用したドローン機体の開発・製造委託契約を締結。AGLのハイブリッド技術を用いた機体開発を進めることで、長時間飛行・長距離飛行が可能なドローンの社会実装を目指す構えだ。
■日本郵船 <9101> 2,392円 +146 円 (+6.5%) 本日終値
日本郵船<9101>が続急伸。同社は24日取引終了後、20年4~12月期の経常利益が1000億円を超えるとの見通しを発表した。定期船や航空運送事業及び物流事業の市況が好調で10~12月期の経常利益が600億円を超える見通しとなったためとしており、これを好感する買いが集まった。同社株は、今週前半は手仕舞い売りに急な調整を入れサポートラインとなっていた25日移動平均線を下回って推移していた。目先は戻り足を強め、再び同移動平均線にサヤ寄せする動きをみせている。つれて商船三井<9104>や川崎汽船<9107>など海運株全般も軒並み上値指向の強い展開となった。
■関電工 <1942> 861円 +49 円 (+6.0%) 本日終値
関電工<1942>が大幅続伸。三菱UFJモルガンスタンレー証券が24日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を据え置き、目標株価を1100円から1150円に引き上げたことが好材料視された。レポートでは、「屋内線・環境設備工事でのリニューアル及び新設の中長期での需要堅調を背景とした高水準の利益継続」の見方に大きな変更はないと報告。同社の株価は22年3月期に向けた業績拡大を十分織り込んでいないと指摘している。また、今後の注目点として、株主還元強化と送電網の複線化需要の具現化を挙げている。
■BEENOS <3328> 2,940円 +154 円 (+5.5%) 本日終値
BEENOS<3328>は反発。同社は24日、子会社BeeCruiseと信金中央金庫<8421>が、信用金庫取引先の越境ECを活用した海外販路拡大を目的として業務連携を開始すると発表しており、これが好感されたようだ。東南アジアにおいて高い人気とユーザー数を誇るECサイト「Shopee(ショッピー)」内に、信用金庫を通じてのみ出品できるオンラインストアを開設し、信用金庫取引先の商品を出品および販売するという。信金中金および信用金庫は出品を希望する取引先を募集し、越境ECにおいて必要となる業務をBeeCruiseがトータルサポートするため、国内外でのEC販売が未経験の企業や東南アジアで試験的にEC販売に取り組みたい企業なども参加できるとしている。
■JTOWER <4485> 9,920円 +270 円 (+2.8%) 本日終値
JTOWER<4485>が高い。同社はきょう、総務省関東総合通信局からローカル5Gの実験試験局免許を取得し、実証を開始したと発表。今後の展開が期待されているようだ。このほど取得したローカル5GのSAシステム(5G基地局のみを使用し、5Gコアネットワークにより、5Gの展開を可能とするシステム)については、本社ビルに開設したローカル5Gラボ内に環境を構築し、自社で取得したIMSI(携帯電話などで用いる国際的に発行される加入者識別番号)を活用。主として、自社オフィス内環境、及び本社ビル周辺の屋外環境において、電波の測定、システム性能の検証、各種デバイスやソリューションとの接続検証など、実用に即した実証を行っていくという。
■富士フイルム <4901> 5,456円 +127 円 (+2.4%) 本日終値
富士フイルムホールディングス<4901>が3日続伸。大和証券が24日、同社株レーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ、目標株価を5200円から6200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。新型コロナウイルスの影響により医療機器や事務機の販売は低調だが、バイオCDMO(開発・製造受託)や半導体材料の売り上げが好調に推移しており、事業ポートフォリオの転換が進んでいる点を評価。また、在宅関連需要など持続性が不透明な要因ではなく、中期的な成長が期待されるヘルスケア事業を主体とした成長ストーリーを有しているとして、21年度以降の増益に対するビジビリティが高いと予想。21年3月期営業利益予想を1340億円から1470億円へ、22年3月期を同1890億円から2030億円へ上方修正した。
■テイ・エス テック <7313> 3,245円 +50 円 (+1.6%) 本日終値
テイ・エス テック<7313>が続伸。24日取引終了後、3月31日現在の株主を対象に1株から2株への株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上や投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて、株主優待制度を変更すると発表。新制度では100株以上200株未満保有者にクオカード(保有期間に応じて500から1500円分)を贈呈し、200株以上保有者には選べる食品ギフトと交換できる株主優待ポイント(保有株数と保有期間に応じて3000から1万8000ポイント)を付与する。
■出前館 <2484> 3,290円 -550 円 (-14.3%) 本日終値
出前館<2484>が急落。24日取引終了後に発表された第1四半期(9~11月)の連結営業損益は31億9400万円の赤字(前年同期は2億1000万円の赤字)となった。新型コロナウイルスの感染拡大を背景にした巣ごもり需要で飲食店向けのデリバリーサービスは順調だったが、人件費や広告宣伝費の増加が足を引っ張った。21年8月通期の連結営業損益は130億円の赤字見通しで据え置いている。
株探ニュース