脱炭素など来年の相場を意識した押し目買いの流れ/オープニングコメント

市況
2020年12月28日 8時43分

28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が続きそうである。25日の米国市場はクリスマスの祝日で休場だった。欧米市場の多くがクリスマスの祝日で休場だったこともあり、手掛かり材料にかける状況である。休場明けによる海外勢の資金流入が見込まれるものの、ボリュームはそれ程大きくないだろう。

また、新型コロナウイルスの感染拡大のなか、国内においても変異種が確認され、政府は28日から1月末までの間、全ての国・地域からの外国人の新規入国を拒否すると発表した。日本人と在留資格を持つ外国人が短期出張して帰国・再入国した場合に認められていた14日間の待機緩和も認めないと伝わっており、経済活動の停滞が嫌気されそうである。一方で、ドイツは26日に新型コロナワクチン接種を1日早めて開始するなど、欧州連合(EU)加盟国ではワクチン接種を開始したと伝わっており、先行きの経済正常化への期待感などとの好悪材料が混在する。

また、米国では追加経済対策法案においては民主党のペロシ下院議長が28日に新しい法案の採決を行う方針と伝わっている。28日深夜までにトランプ氏が法案に署名しない場合、現行の暫定予算が切れることになり連邦政府機関は29日から一部閉鎖となる可能性があるため、これを回避できるかを見極めたいところでもある。トランプ大統領が署名し成立すれば市場は好材料視する可能性があるため、結果待ちといったところであろう。

物色の流れは年末要因から個人主体の材料株物色に向かいやすいところであろうが、IPOラッシュの中でIPO銘柄に資金が集中する流れとなり、他のテーマ株などは利益確定の流れが続いている。また、IPO銘柄についても上場後は軟調な値動きをみせる銘柄も多く、手掛けづらさが目立っている。一方で税金対策に伴う損益通算の売りが一巡していると考えられる。そのため、足元で調整しているテーマ株へは来年の相場を意識した押し目買いの流れもみられそうである。テーマとしては脱炭素がメインとなり、それに関連する省エネテーマといったところであろう。

《AK》

提供:フィスコ

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