話題株ピックアップ【夕刊】(2):パンパシHD、日電産、SBG
■パンパシHD <7532> 2,352円 +29 円 (+1.3%) 本日終値
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は25日、同社株の投資評価「1」と目標株価3000円を継続した。ドン・キホーテ業態は今年3月以降、新型コロナウイルスの影響で免税売り上げが消滅した影響が一巡し、売り上げのハードルが低下することを評価。同証券では、21年6月期の連結営業利益予想を803億円から848億円に増額修正している。中長期でも、傘下のユニーの改善効果と海外拡大などによる利益成長を期待している。
■日本電産 <6594> 12,920円 +50 円 (+0.4%) 本日終値
日本電産<6594>が小幅ながら4日続伸、25日移動平均線をサポートラインに強力な上昇トレンドを継続中だ。精密モーターなどで世界トップの商品競争力を有するが、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きに乗じ、EV向け駆動用モーターの需要拡大で商品需要を捉えている。業績は期中に増額修正し、21年3月期営業利益は前期比27%増を見込むが、一段の上振れも期待されるところ。複数の外資系証券から12月に入って同社の目標株価を引き上げる動きが相次いでおり、今月7日以来の1万3000円大台回復を果たした。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,706円 +14 円 (+0.2%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が5日ぶりに反発。全体相場が超閑散商状のなか、東証1部上場企業のなかで2位以下を大きく引き離し、群を抜く売買代金をこなした。前週は調整色を強めていたが、きょうは値ごろ感から短期回転を狙った個人投資家の商いが活発化した。海外投資家不在で先物などを絡めたインデックス売買の影響を受けにくく、個人も参戦しやすくなったもよう。同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団が自社株買いの枠を従来計画から拡大したことを発表、これがアリババ集団の株価下支え材料になるとの思惑がソフトバンクGにポジティブ材料となった。
■あさひ <3333> 1,583円 -96 円 (-5.7%) 本日終値 東証1部 下落率10位
あさひ<3333>が大幅続落。前週末25日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2月21日~11月20日)単独決算が、売上高546億6700万円(前年同期比13.0%増)、営業利益68億8100万円(同50.9%増)、純利益48億4800万円(同54.9%増)となり、営業利益は通期予想を上回る大幅増益となったが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。自転車が社会的に「密」を避けて行動できる移動手段として注目され、通勤・通学などで活用機会が増えたことや、運動不足の解消など健康志向の高まりにより需要が増加したことが追い風となり、スポーツサイクルや電動アシスト自転車、子供用自転車などが伸長した。また、従来18円を予定していた期末一括配当予想を10円増額して28円にするとあわせて発表した。前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高660億円(前期比10.3%増)、営業利益60億円(同49.8%増)、純利益36億7300万円(同43.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■オークワ <8217> 1,291円 -67 円 (-4.9%) 本日終値
オークワ<8217>は4日ぶりに大幅反落。25日取引終了後に発表した第3四半期累計(2月21日~11月20日)連結決算は、売上高2074億7200万円(前年同期比5.8%増)、営業利益54億2800万円(同3.7倍)、純利益28億600万円(同3.9倍)と大幅な営業増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う内食需要の高まりが継続したことが売上高を押し上げた。また、愛知県下13店舗目となる「豊橋ミラまち店」(愛知県豊橋市)を2月に、静岡県下2店舗目となる「スーパーセンター掛川店」(静岡県掛川市)を9月にオープンし、東海エリアのドミナント強化を図ったことなども寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高2780億円(前期比4.7%増)、営業利益63億円(同82.7%増)、純利益31億円(同2.2倍)の従来見通しを据え置いている。
■DyDo <2590> 5,360円 -110 円 (-2.0%) 本日終値
ダイドーグループホールディングス<2590>が反落。25日の取引終了後に発表した国内飲料事業の12月度の販売状況で販売本数が前年同月比8.8%減となり、3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。稼働日数が前年に比べて2日少ない曜日回りに加えて、流通チャネルを中心にその他飲料の落ち込みが大きかった。
■カゴメ <2811> 3,705円 -40 円 (-1.1%) 本日終値
カゴメ<2811>は小幅安。前週末25日取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を129億円から102億円(前期比27.6%減)に下方修正しており、これが上値を重くした。コロナ禍における内食需要が引き続き堅調であったことなどにより、売上高は1814億円から1822億円(同0.7%増)に増額修正したものの、ポルトガル子会社が保有する固定資産の減損損失約30億円を計上する見込みとなったことが影響した。
■セキド <9878> 1,314円 +300 円 (+29.6%) ストップ高 本日終値
セキド<9878>がストップ高。午前11時30分ごろ、EVO FUNDを割当先とした第4回新株予約権(行使価額修正条項および行使停止条項付)の停止指定を決定したと発表しており、需給懸念がいったん後退したとの見方から買われたようだ。停止指定期間21年1月1日から31日までで、対象となる新株予約権の数は52万5000個(52万5000株)としている。
■ENECHANGE <4169> 3,885円 +700 円 (+22.0%) ストップ高 本日終値
ENECHANGE<4169>がストップ高。前週23日に東証マザーズ市場に新規上場した直近IPO銘柄だが、消費者向け電力・ガス切り替えプラットフォーム「エネチェンジ」を運営し、エネルギー関連会社向けクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)サービス「EMAP」及び「SMAP」なども展開する。世界的な「脱炭素社会」への取り組みを背景とした新エネ関連株人気に乗り、上場初日は買い注文が殺到し値がつかない人気となった。上場2日目となる24日に公開価格600円の4倍にあたる2400円で初値を形成、更にその後も25日に値幅制限上限の503円高に買われ、きょうも連日のストップ高で気配値に張りつく異彩人気。現在の市場テーマに乗る銘柄として個人投資家をはじめとした短期値幅取り狙いの買いが勢いを増した。時価は既に公開価格の9.6倍となった。
■ショーケース <3909> 1,097円 +150 円 (+15.8%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
ショーケース<3909>に物色人気が集中、150円高はストップ高となる1097円に買われた。同社は日米などで取得済みの特許技術を活用した「ナビキャストシリーズ」を主力に、モバイル向けウェブサイト最適化技術をクラウドサービスで展開している。今月2日には、同社が開発するカンタンeKYCツール「ProTech ID Checker」が暗号資産交換所「Zaif Exchange」に採用されたことを発表し、短期資金を呼び込んでストップ高に買われた経緯がある。足もとではビットコイン価格が急騰していることから、フィンテック関連株全般に投資マネーが流れ込む状況にあり、同社株もその格好の対象となった。
株探ニュース