株価指数先物【引け後コメント】日銀のETF買い入れ観測、NT倍率は高値更
大証3月限
日経225先物 27470 -100 (-0.36%)
TOPIX先物 1804.5 -11.0 (-0.60%)
日経225先物(3月限)は前日比100円安の2万7470円で取引を終了。寄り付きは2万7520円とシカゴ先物清算値(2万7480円)を上回って始まり、一時2万7600円まで上昇する場面がみられた。しかし、現物市場の取引開始後に下げに転じると、その後はじりじりと軟化し、前場半ばには2万7320円まで下落している。前引けのTOPIXが0.50%以上下げていたこともあり、後場は日銀のETF買い入れへの思惑などもあり下げ幅を縮めると、大引け間際には2万7550円まで戻す場面がみられた。ただし、大引けにかけてポジション調整に伴う流れとなり、2万7470円で取引を終えている。
東証1部の売買高は8億7000万株と薄商いのなか、後場は日銀のETF買い入れへの思惑から日経平均株価は一時上昇に転じる場面がみられており、インデックスに絡んだ商いの影響が大きかったようだ。前場半ばに2万7320円まで売りに押された後は下げ幅を縮めており、前日の大幅上昇に対する反動安とみれば相当底堅さが意識されたであろう。
グローベックスの米株先物は小幅に上昇して推移しており、30日の米国市場が反発するようであれば、2万7000円固めから先高期待に繋がりそうである。本日のこう着の流れは積極的なポジションは取れていないことも示しており、12月以降の保ち合いレンジを明確に上放れたことによるロングシフトが引き続き期待されてくる。NT倍率は先物中心限月で15.22となり、12月1日につけた高値を突破してきている。日経平均のレンジ切り上がりによってトレンドが強まりやすく、コア銘柄への物色から日経225型優位の状況が続きそうである。
手口面では、日経225先物はモルガンSが2510枚、クレディスイスが1010枚、JPモルガンが600枚、ソジェンが570枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが1440枚、野村が790枚、三菱UFJが650枚、ゴールドマンが600枚程度の買い越し。TOPIX先物はモルガンSが1340枚、クレディスイスが1810枚。ドイツが870枚、バークレイズが830枚程度の売り越しに対して、みずほが1390枚、BofAが1240枚、JPモルガンが1010枚程度の買い越しだった。みずほのTOPIX先物買いは日銀のETF買い入れに伴う需給要因とみられる。また、モルガンS、クレディスイスが日経225先物、TOPIX先物ともに売り越しとなっている。
株探ニュース