株価指数先物【寄り前コメント】2万7000円での攻防、売り方にとって仕掛けやすい需給状況も

市況
2021年1月5日 8時03分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 27100 -220 (-0.80%)

TOPIX先物 1784.0 -13.5 (-0.75%)

シカゴ先物 27100 -220

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

4日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックなど主要な株価指数が下落。NYダウは買い先行で始まり史上最高値を更新したが、その後はボラティリティの高い相場展開だった。英国がイングランド全土を対象とするロックダウン(都市封鎖)を発動すると発表したほか、5日にジョージア州の連邦議会上院の2議席を巡る決選投票を控えていることも利益確定に向かわせた。NYダウは下げに転じると一時700ドルを超す下げをみせた後、引けにかけて下落幅を縮めていた。

シカゴ先物清算値は大阪比220円安の2万7100円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比50円高の2万7370円で始まり、その後は2万7350円から2万7400円辺りでのレンジ相場が続くなか、米国市場の取引開始後に2万7440円まで上昇。しかし、米国市場が下げに転じると一時2万7030円まで下落する場面がみられた。引けにかけては米国市場が下げ幅を縮めた流れもあって2万7100円で取引を終えた。

日経225先物はナイトセッションでも2万7000円をキープしており、心理的な下値支持線として意識されやすいだろう。ただし、昨日の東京市場同様に米国でもボラティリティの高い相場展開となっており、売り方にとっては仕掛けやすいタイミングでもある。昨日はクレディスイスの売り越しが目立っており、CTA経由のアルゴが発動した可能性がある。また、日銀はETF買い入れを501億円実施したが、これまでの701億円から減額している。今年に入ってから減額を決めたのかは動向をみていく必要があるが、減額によって下支え効果が低下するとみる向きが増えるようだと、戻り待ちの売り仕掛けも警戒されやすい。

ジョージア州の連邦議会上院投票の結果待ちとなるため、大きく仕掛けてくる流れにはなりづらいだろうが、上院と下院でも民主党が過半を占める「ブルーウェーブ」となる可能性を想定したバリューシフトは意識しておく必要がありそうだ。また、アリババグループ創業者のジャック・マー氏が2カ月以上、公の場に姿を見せていないと各メディアが報じており、アリババ株は2%を超える下落となっている。ソフトバンクグループ <9984> にとって株価の重荷となる可能性があり、高値を更新しているNT倍率の修正も見極めたいところであろう。

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