話題株ピックアップ【夕刊】(2):日機装、GAテクノ、松尾電
■日機装 <6376> 999円 +5 円 (+0.5%) 本日終値
日機装<6376>は3日ぶり反発。同社はきょう午前10時ごろ、京都大学iPS細胞研究所、京都大学iPS細胞研究財団、リジェネフロ(京都市)とiPS細胞を使った腎臓病治療に関する共同研究契約を締結したと発表した。この共同研究では、iPS細胞から作成した腎前駆細胞(腎臓の元となる細胞)を使った、慢性腎臓病の進行を抑制する治療法の確立を目指す。日機装は、京都大学iPS細胞研究所やリジェネフロが有する腎前駆細胞の作製技術を取得し、同社が既存事業で培った技術を用いて腎前駆細胞を大量に培養するシステムを開発するとしている。
■GAテクノ <3491> 2,669円 -446 円 (-14.3%) 本日終値
GA technologies<3491>が急落。4日取引終了後、公募増資の実施を発表しており、1株当たり利益の希薄化を警戒した売りが膨らんだ。435万株の公募と上限65万2500株のオーバーアロットメントの売り出し・第三者割当増資を実施する。公募に伴う調達資金は約135億円で各種ソフトウェアの機能拡充への投資や広告費、人件費などに充てる。発行済み株式数は最大で約17%増える見込み。発行価格は13日から18日までのいずれかの日に決定する。
■王将フードサービス <9936> 5,650円 -110 円 (-1.9%) 本日終値
王将フードサービス<9936>が3日続落。同社はきょう午後1時頃に、20年12月度の月次売上高(速報値)を公表。直営の既存店売上高は前年同月比3.9%減の63億8900万円となり、2カ月連続で前年実績を下回った。新型コロナウイルス感染者数の更なる増加を背景に、東京都・大阪市ほか一部地域での営業時間短縮や不要不急の外出自粛要請などにより、直営既存店の客数が同12.2%減となったことが影響した。なお、直営全店の売上高は同2.3%減の65億4600万円だった。
■トヨタ自動車 <7203> 7,812円 -116 円 (-1.5%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が軟調。前日の米国株市場ではNYダウが大幅安となり目先リスクオフの流れにあるが、外国為替市場ではドル売りの動きが強まり、一時1ドル=103円台を割り込み102円70銭台までドル安・円高に振れる場面があった。足もとは103円10銭近辺での推移となっているが為替が円高傾向にあることは、為替感応度の高い自動車株にとってはネガティブ材料。トヨタ、ホンダともに通期想定為替レートは1ドル=106円であり、実勢はそれより3円前後も円高に振れている。中期的に輸出採算の悪化が意識される局面で株価の上値を重くしている。
■松尾電機 <6969> 572円 +80 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
松尾電機<6969>がストップ高。東京証券取引所が4日の取引終了後、上場廃止にかかる猶予期間から解除したと発表しており、これが好感された。2020年12月の時価総額が、上場廃止基準に定める所要額の10億円以上となったためとしている。
■神栄 <3004> 1,111円 +150 円 (+15.6%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
神栄<3004>、ツインバード工業<6897>が急騰。両銘柄とも新型コロナワクチン関連株として人気が集中し、前日は値幅制限いっぱいに買われた状態で引けており、きょうもその余勢を駆って上値追い基調が鮮明だ。新型コロナウイルスの感染拡大が加速するなか、政府は7日にも緊急事態宣言を発令する可能性がある。神栄は医薬品などを保管・輸送する際の温湿度管理に必要な温度ロガーと温湿度ロガーを手掛け、既に昨年10月に今年1月から販売することを発表しており、ワクチン関連の一角として短期資金が集中した。また、ツインバード工業はワクチン保存で必要となる超低温保冷庫などを製造していることで同関連株として再び物色人気化している。
■ETSホールディングス <1789> 954円 +59 円 (+6.6%) 本日終値
ETSホールディングス<1789>が続急伸。同社は東北電力を主要取引先とする電気工事会社でメガソーラー発電所関連工事も手掛けており、脱炭素社会を目指し再生可能エネルギーが見直されるなか、商機が高まるとの思惑が投資資金の攻勢を誘っている。業績も21年9月期は営業利益段階で前期比2.4倍の3億5200万円予想と急拡大を見込んでいることも買いの根拠となっている。
■駒井ハルテック <5915> 2,655円 +161 円 (+6.5%) 本日終値
駒井ハルテック<5915>が5連騰、連日で昨年来高値を更新した。昨年12月28日にマドを開けて買われてから異彩を放つ上昇スピードで、きょうの高値まで5営業日で上昇率は30%を超えている。時価は2018年2月以来2年11カ月ぶりの株価水準に浮上した。脱炭素社会への取り組みが世界的に加速しており、太陽光発電や風力発電などに関連する銘柄に投資資金が流入している。同社はインフラ関連事業部門で耐風強度に優れた風車の製造を手掛けており、ここにきて風力発電関連の有力株として頭角を現している。
■第一稀元素化学工業 <4082> 918円 +53 円 (+6.1%) 本日終値
第一稀元素化学工業<4082>が全般地合い悪に抗して大幅続伸。同社は自動車排ガス触媒や電材向けジルコニウム化合剤の大手メーカーで、足もとの業績こそ低迷しているものの電気自動車(EV)向け2次電池材料などを展開していることで、関連有力株として頭角を現している。また、国内では燃料電池車普及に向け政策面からの後押しが利いているが、同社は燃料電池材料分野でも独自技術力に注目が集まっている。米国株市場ではEV大手のテスラが株価を一段と上昇させており、東京市場でもEV周辺銘柄に物色の矛先が向きやすくなっている。
株探ニュース