来週の株式相場に向けて=バイデン政権発足、米企業決算が本格スタート
1月第2週(12~15日)の日経平均株価は前週に比べ380円(1.4%)高と3週連続の上昇。一時2万8979円まで買い上げられ2万9000円ラインに迫る場面もあった。昨年末からの上昇は急ピッチであり、来週は高値圏での一進一退が見込まれる。来週の日経平均株価の予想レンジは、2万8300~2万8900円。
市場の関心を集めた米追加経済対策の規模は1.9兆ドルとなった。個人に対する現金給付の支給が見込め、米景気の下支え効果が期待されている。バイデン氏は20日に米大統領に就任する。2月にはインフラ投資などの経済再建策を発表する見込みだ。ただ、「足もとの株価急伸でバイデン政権への期待はいったんは織り込んだのでは」(市場関係者)との見方も出ている。大統領就任式では、トランプ支持者の抗議デモが気になるが市場への影響は限られるとみられている。
米国では、来週から決算発表が本格化する。今晩はシティグループやJPモルガン・チェースの決算が予定されているが、19日にはバンク・オブ・アメリカが決算を行う。また、同日にはネットフリックスも決算発表を予定しており、主力IT関連株に影響を与える可能性もある。20日にはオランダの有力半導体製造装置メーカー、ASMLが決算発表する。その結果は、EUV関連銘柄のレーザーテック<6920>や東洋合成工業<4970>、ホロン<7748>などの株価を左右しそうだ。21日にはインテルやIBMが決算を行う。
米決算以外のスケジュールでは18日は米国市場はキング牧師誕生日で休場。21日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。国内では、18日に通常国会が召集される。20~21日にかけて日銀金融政策決定会合が予定されている。(岡里英幸)