個人投資家・有限亭玉介:地銀再生へ向けて金融システム株に注視【FISCOソーシャルレポーター】

特集
2021年1月23日 10時00分

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「有限亭玉介」氏(ブログ:儲かる株情報「猫旦那のお株は天井知らず」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2021年1月18日10時に執筆

金融庁は昨年の12月16日、金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」にて地域金融改革の為の報告書案を提示しました。これによると5年間の時限措置で合併や経営統合の際に補助金を出す資金交付制度の創設が盛り込まれたとの事です。新型コロナで中小企業だけでなく地銀の資金繰りも悪化しており、金融システムの重要性が増しております。

改めまして株&猫ブログ「儲かる株情報『猫旦那のお株は天井知らず』」を執筆しております、有限亭玉介と申します。

経営難が深刻となっている地方銀行を再生する為、地方創生ファンドの「日本共創プラットフォーム」が注目されているようです。金融機関から1000億円規模の資金調達が予想される同ファンドは、主軸をゆうちょ銀行<7182>として地方の中小企業及び地方銀行の再編を含めて着手していく方針を明らかにしています。

メガバンクではAI(人工知能)を導入するなど人員削減を目的に業務効率化を遂行していましたが、地銀ではメガバンクほどの体力も無くDX(デジタルトランスフォーメーション)導入に難があるように思われます。地銀の倒産を回避する為にもシステムの見直しや統合など大胆な改革が推進される事でしょうな。

政府は昨年11月にも、地銀同士の合併には独占禁止法を適用しない特措法を施行しており、今後も規制緩和が進みシステム面等で銀行が統一化されていく潮流は強まると思われます。キャッシュレス決済や仮想通貨、フィンテックなどの新たなテクノロジーの出現により銀行の存在意義が揺らぎ始めた事で、銀行業務はますますスリム化されていくかもしれませんねぇ。

以前よりあたくしの記事でもキャッシュレス関連銘柄などはピックアップしておりましたが、新型コロナの影響からDX化も相まって、2021年からは銀行の統廃合による本格的な金融システムの変革が広がっていくと睨んでおりますよ。その上で金融系システム関連銘柄は見ておきたいもんですねぇ。

例えば銀行のバックオフィス業務などはRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)で効率化されていくとなれば、基幹系業務システムを手掛けるニーズウェル<3992>のような企業に思惑がありそうです。引き合いも多く、メガバンク向け案件を獲得している事からも業界内での存在感は強いと思われます。

コロナ禍ではDX関連としてもお馴染みになったキューブシステム<2335>も監視を継続しています。こちらは金融における各種システムに定評がありますな。地銀再生においても注目される企業であり、その堅調な業績面でも期待が高いのではないでしょうか。

さらに言えば、マイナンバーなど官公庁案件に強いクロスキャット<2307>は金融システム関連でも需要があるとの見方もあり、ソルクシーズ<4284>は筆頭株主が「地銀連合構想」で話題を呼んだSBIホールディングス<8473>である事から個人投資家としては気に留めておきたいところではありますねぇ。また、勘定系システムで地銀のシェア4割を誇るNTTデータ<9613>という巨大企業を親会社に持つエックスネット<4762>は、その圧倒的なシェアを後ろ盾に思惑もあるかと監視中です。

飲食業や旅行業を見てもわかるように新型コロナの影響を受けた企業の被害は甚大です。こんな時こそ地域に根づいた地銀がお金を貸し出すべきではありますが、新型コロナがいつ終息するか見通しが立たなければ企業としてもお金を借りづらいですし、地銀としても貸し倒れに対応しがたい状況もあるでしょう。政府や地方行政も含めた日本全体でのバックアップに期待したいもんです。

さて、ちょっとお話が長くなりましたが、あたくしのブログではそんな「今強含んでいる個別株・テーマ株」を紹介しています。お暇があれば覗いてみてやってください。愛猫「なつ」と共にお待ち申し上げております。

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執筆者名:有限亭玉介

ブログ名:猫旦那のお株は天井知らず

《HH》

提供:フィスコ

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