9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ9ドル安、史上高値付近で利益確定売り先行

市況
2021年2月10日 7時58分

■NY株式:NYダウ9ドル安、史上高値付近で利益確定売り先行

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は9.93ドル安の31375.83ドル、ナスダックは20.06ポイント高の14007.70で取引を終了した。史上高値付近では上昇をけん引してきた景気敏感株を中心とした利益確定売りが先行し、寄り付き後、下落した。追加経済対策の早期成立や景気先行きへの期待に加えハイテクが下値を支えダウは上昇に転じる局面もあったが戻り鈍く終日軟調推移となった。ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新して終了。セクター別では、運輸が上昇した一方、エネルギーが下げた。

ビデオゲームソフトウェアメーカー、エレクトロニック・アーツ(EA)は、競合のグル・モバイル(GLUU)を21億ドルで買収することに合意、セレブをテーマにしたゲームタイトルを獲得し上昇。グル・モバイルも急伸した。メキシカンレスランチェーンのチポトレ(CMG)はアナリストの投資判断引き上げを受け上昇。商業施設を運用する不動産投資信託(REIT)のサイモン・プロパティー・グループ(APG)は前日発表した決算で21年通期の1株利益予想がアナリスト予想を上回ったほかCEOが「最悪期は脱した」と楽観的な見解を示したため、収益回復期待に上昇した。一方、化粧品メーカーのコティ(COTY)は、決算で前年比16%減益を発表、業績の不透明感が警戒され急落。原油高が一服し、石油会社エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)も売られた。

短文投稿サイトのツィッター(TWTR)は引け後に第4四半期決算を発表し、収益が予想を上回ったもののアクティブユーザーの伸びが予想を下回ったことが嫌気され時間外取引では上値の重い展開となっている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米長期金利伸び悩みでドル売り優勢

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円70銭から104円50銭まで下落し、104円57銭で引けた。米国債利回り低下に伴うドル売りや、株安に連れリスク回避の円買いが観測された。

ユーロ・ドルは1.2089ドルから1.2121ドルまで上昇し、1.2120ドルで引けた。ドイツのメルケル首相は都市封鎖(ロックダウン)を延長し、学校を3月初旬まで休校とする意向を示したが、感染ペースが鈍化し管理可能な水準まで低下した場合、3月から緩やかに経済活動の再開を提案したことがユーロ買いにつながった。ユーロ・円は126円44銭まで下落後、126円75銭まで上昇。ユーロ買い・米ドル売りが優勢となったことから、リスク回避の円買いは後退した。ポンド・ドルは1.3770ドルから1.3820ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8946フランから0.8920フランまで下落した。

■NY原油:続伸で58.36ドル、58ドル台に上昇

NY原油先物3月限は続伸(NYMEX原油3月限終値:58.36 ↑0.39)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.39ドルの58.36ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは57.27ドル-58.62ドル。アジア市場で58.62ドルまで買われたが、その後は上げ渋っており、ニューヨーク市場で57.27ドルまで売られた。ただ、原油の安定供給への懸念は消えていないことから、通常取引終了後の時間外取引で58ドル台に戻している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.95ドル -0.14ドル(-0.42%)

モルガン・スタンレー(MS) 74.24ドル +0.01ドル(+0.01%)

ゴールドマン・サックス(GS)300.46ドル +0.31ドル(+0.10%)

インテル(INTC) 58.78ドル -0.38ドル(-0.64%)

アップル(AAPL) 136.01ドル -0.90ドル(-0.66%)

アルファベット(GOOG) 2083.51ドル -9.40ドル(-0.45%)

フェイスブック(FB) 269.45ドル +2.87ドル(+1.08%)

キャタピラー(CAT) 197.28ドル -0.17ドル(-0.09%)

アルコア(AA) 21.76ドル -0.04ドル(-0.18%)

ウォルマート(WMT) 145.83ドル +0.80ドル(+0.55%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.