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2021年2月24日 17時00分
市況

明日の株式相場に向けて=地合いに変化、個別株は全方位型で

きょう(24日)の東京株式市場はにわかにリスクオフとなり、ハイテクセクター中心に売り圧力が強まるなか日経平均株価は484円安の安値引け。2万9671円と終値で7営業日ぶりに3万円大台を割り込んだ。米国株市場では引き続き長期金利の上昇が警戒され、株価の重石となっている。パウエルFRB議長が議会証言で「米経済は雇用・物価上昇目標から程遠い状態」との認識を改めて示し、金融緩和長期化を示唆したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は続落し、東京市場でもこの流れを引き継いだ。

もっとも、きょうの日経平均は終盤に派手な下げとなったが、現段階で相場の上昇トレンドが瓦解する感触はない。仮にここから日経平均が調整色を強めたとしても25日移動平均線の2万9100円~200円程度までの下げは踊り場形成として許容される押し目である。昨年11月からの上昇過程で再三にわたり25日線と接触したものの同移動平均線はサポートラインとしての機能をしっかりと果たしてきた。今回の調整も同様のパターンを想定し、下押したところは買いのチャンスとみておきたい。

足もとは米株市場を追う形でハイテクセクターが軟化し、半導体関連も利益確定売りの洗礼を浴びる格好となっている。昨年秋口からの上昇トレンドが崩壊したとみるのは早計ながら、きょうの引け味が悪いことを考慮して、安易に買い向かわず目先様子をみながら冷静に押し目買いポイントを探るところ。一方、内需・外需を問わず新型コロナで打撃を受けた景気敏感セクターの一角には、単発的なリターンリバーサル狙いの動きではなく、少し足の長い資金も入ってきたようである。ファーストリテイリング<9983>の最高値街道は指数絡みの特殊事情があるとしても、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、高島屋<8233>などの上げ足の強さ、あるいは三井不動産<8801>などの上昇波動はショートカバーによるものだけではなさそうだ。

日本でもワクチンの接種が始まったとはいえ、欧米にはまだ大きく遅れている。しかし、今の株式市場はカネ余り相場の典型でとにかく先走る傾向が強い。市場関係者によると「米ファイザー製のワクチンの優秀性が徐々に明らかとなるなか、制限の厳しかった英国などでは、その反動で旅行会社などに申し込みが殺到している。こうした現象が株式市場の物色動向にも反映されている。ワクチン接種が始まったばかりの日本に対しても欧米投資家は自国と同じ目線で東京市場に資金を投下している」(ネット証券アナリスト)という。

以前にも触れたが、ワクチン普及で経済回復の道筋が見えてきたら、FRBをはじめとする世界の中央銀行は超緩和政策を継続することに大義名分が伴わなくなる。そのため、過剰流動性相場の終焉が意識され、株式市場のトレンドも下降転換する可能性がある。新型コロナウイルス克服によって、そのまま業績相場にバトンを渡すというような教科書通りの展開とはなりにくいということだ。ただし、注目されたパウエルFRB議長の議会証言は、少なくとも現在の緩和政策を当面は続けるということを改めて強調した。もし、これをマーケットが信じないとすれば、それは長期金利の動向に色濃く映し出されるであろう。米10年債利回りがコロナショック前の水準である1.5%台までここから短時日で突っ走るようなことになれば話は変わってくるが、そうならない限りにおいて、安易なバブル崩壊的論調は今回もまた、売り方による踏み上げ相場の下地作りに一役買うというオチとなりやすい。

個別株戦略では、少し目先を変え幅広くアンテナを張ってみる。好実態かつ割安な銘柄が意外に多い不動産セクターからは明和地所<8869>に着目。配当利回りが4.6%台と非常に高く、PER7倍、PBR0.6倍は水準訂正余地の大きさを意識させる。また、5G関連で日本電波工業<6779>や高田工業所<1966>など。グローバル景気の回復歩調を暗示する銅市況の急騰を背景にアサカ理研<5724>もマークしたい。東京都の電線地中化計画の前倒しでは関連銘柄として日本コンクリート工業<5269>が鮮やかな上昇波を形成しているが、これに続く中低位株としてジオスター<5282>なども面白い。コモディティ価格上昇で総合商社にも光が当たっているが、そのなか双日<2768>は株価低位でリターンリバーサル対象として妙味がある。

あすは、1月の外食売上高、1月の百貨店売上高、1月のスーパー売上高など。また、ジャスダック市場にアピリッツ<4174>が新規上場する。海外では韓国中銀の金融政策決定会合、1月の米耐久財受注額速報値、10~12月の米実質GDP改定値など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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