話題株ピックアップ【夕刊】(2):三井物、京阪神ビル、日東電

注目
2021年2月25日 15時17分

■三井物産 <8031>  2,324円  +69 円 (+3.1%)  本日終値

三井物産<8031>が4日続伸。株価は2300円台に乗せ、2008年7月以来、12年7カ月ぶりの水準に上昇している。24日取引終了後、自社株取得枠の設定と自己株消却を発表しており、株式需給の好転を評価する買いが流入した。自己株式を除く発行済み株式総数の1.8%に相当する3000万株、500億円を上限としており、取得期間は2月25~4月27日まで。また、消却前の発行済み株式総数に対して1.7%に相当する3000万株を4月1日付で消却する。

■椿本チエイン <6371>  3,040円  +82 円 (+2.8%)  本日終値

椿本チエイン<6371>が3日続伸となり、昨年6月9日以来の3000円台を回復。24日の取引終了後、株主優待制度を新設すると発表しており、これが好感された。毎年3月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、株主優待ポイント(保有株数と保有期間に応じて5000~2万2000ポイント)を付与する。ポイントは食品、電化製品、体験ギフトなど3000点以上の商品と交換ができる。21年3月末から適用を開始する。

■アイカ工業 <4206>  3,810円  +90 円 (+2.4%)  本日終値

アイカ工業<4206>が反発。きょう前引け後、DIC<4631>のフェノール樹脂事業の一部を譲受すると発表しており、これが好感されたようだ。同社がDICから譲り受ける事業は、接着剤用や摩擦材用、砥石用などの粉末や固形のフェノール樹脂を手掛けている。同社では、今回の事業譲受によって製品群の拡充や国内シェア拡大のほか、海外展開においても更なるシナジーの創出が期待できるとしている。

■京阪神ビルディング <8818>  1,540円  +36 円 (+2.4%)  本日終値

京阪神ビルディング<8818>が反発。24日の取引終了後、21年3月期の連結最終利益を従来予想の45億円から82億円(前期比2.1倍)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。政策保有株式売却の一環として、2月に投資有価証券の一部を売却したことに伴い、売却益約50億円が発生したことが最終利益を押し上げる。併せて、発行済み株式数の3.61%にあたる187万5000株または30億円を上限に自社株買いを実施すると発表したことも好材料視された。取得した自社株は10月8日付ですべて消却するという。また、21年3月末を最後に株主優待制度を廃止することも明らかにした。今後は株主還元策は配当による利益還元を充実させることを優先するという。

■サイボウズ <4776>  2,386円  +51 円 (+2.2%)  本日終値

サイボウズ<4776>が9日ぶりに反発。24日の取引終了後、1月度月次業績推移を発表しており、売上高が前年同月比14.4%増の14億4400万円、営業利益は同17.2%増の4億2500万円となったことが好感された。主力のクラウド関連事業の売上高が同27.6%増の11億4100万円に伸びたことがけん引した。

■日東電工 <6988>  9,300円  +170 円 (+1.9%)  本日終値

日東電工<6988>が反発。24日取引終了後、発行済み株式数の5.67%にあたる900万株の自社株を消却すると発表。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。なお、消却日は3月15日を予定している。

■THK <6481>  3,595円  +65 円 (+1.8%)  本日終値

THK<6481>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が24日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を据え置き、目標株価を3500円から4500円に引き上げており、これが好材料視された。レポートでは、産業機器は需要回復局面を迎えていくとの見方は不変と強調。THKの受注は主要地域で回復感があり、今後は業績拡大局面を迎える可能性が高まっているとみている。21年12月期は産業機器の販売回復と輸送機器の赤字縮小により大幅増益との予想を継続した。

■国際石油開発帝石 <1605>  790円  +14 円 (+1.8%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>が上値指向にあるほか、ENEOSホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>がいずれも3日続伸となるなど原油関連株の強さが目立つ。これらの銘柄は前日に日経平均が急落した場面でも堅調な値動きをみせていた。背景にあるのは新型コロナウイルス収束に伴う景気回復を見込んだ原油市況の上昇だ。前日のWTI原油先物価格は1ドル55セント高と急騰し、1バレル=63ドル22セントまで上昇した。WTI価格が終値で63ドル台まで上昇したのは、20年の年初以来約1年1カ月ぶりとなる。これを受けて前日の米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が買われた。東京市場も原油価格と株価連動性の高いセクターに買いを引き寄せる背景となっている。

■トヨタ自動車 <7203>  8,018円  +127 円 (+1.6%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株への買いが目立つ。前日の米国株市場では米10年債利回りが一時1.4%台に乗せるなど長期金利の上昇傾向が一段と強まっており、これを背景に外国為替市場ではドルが買われ、一時1ドル=106円台に入る円安基調にある。輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算の改善を見込んだ買いを誘導している。なお、トヨタ、ホンダともに21年3月期通期想定為替レート1ドル=105円となっている。

■東京エレクトロン <8035>  45,700円  +670 円 (+1.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>が切り返し歩調を鮮明としている。ここ米長期金利の急上昇を背景とした米国株市場でのハイテク株売りの余波で前日は大幅安を強いられた。しかし、半導体需給逼迫による半導体メーカー生産能力増強の動きが半導体製造装置メーカーにとっては強力な追い風となっており、きょうは仕切り直しの買いが一気に勢いを増した。前日の米国株市場では半導体関連が総じて強い動きで、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3.2%強の上昇と3日ぶりに急反発、これを受け東京市場でも同関連銘柄に対する買い安心感が浮上している。なお、注目されていたエヌビディアの決算発表が前日に行われたが、20年11月~21年1月期は最終利益が5割を超える増益を達成した。

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