注目銘柄ダイジェスト(前場):昭光通商、オイシックス、グッドパッチなど
積水ハウス<1928>:2133円(+72円)
大幅反発。前日に21年1月期の決算を発表、営業利益は1865億円で前期比9.1%減益、上半期にコロナの影響が響いたが、下期には順調に回復し、1800億円程度の市場予想をやや上回る着地に。一方、22年1月期は2000億円で同7.2%増益の見通しとしている。ほぼコンセンサス通りの水準だが、安心感が先行する形に。また、最大150億円の自社株買い実施を発表、市場の期待を上回る水準と捉えられているようだ。
昭光通商<8090>:807円(+87円)
大幅反発。丸紅系のSKTホールディングスがTOBの実施を発表、買い材料視されている。TOB価格は796円、買付予定数の上限は設けておらず、同社株の非公開化を目的としている。買付予定数の下限は566万2898株、親会社の昭和電工は316万306株をTOBに応募するようだ。TOBに対して同社は、積極的に推奨できる水準の価格に達していないとして応募を推奨せず、応募するか否かについては株主の判断に委ねるとしている。
オイシックス<3182>:2485円(-291円)
大幅続落。東海東京証券では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価を4400円から3150円に引き下げていることが売り材料視されている。業績の大幅増益は織り込まれているものと判断、22年3月期業績は増収増益幅が縮小すると予想しており、株価のモメンタムは弱まると想定のようだ。22年3月期営業利益は前期比9.6%増の76.6億円と予想している。
グッドパッチ<7351>:2909円(+90円)
大幅に3日続伸。2月9日に発行した新株予約権の行使が完了したと発表している。3月中に2150個(発行総数の42.24%)が行使され、21万5000株が交付された。発行から約1カ月での行使完了で将来的な株式価値の希薄化懸念が早期に払拭され、買いが入っている。1月22日以来となる3000円台が視野に入る水準まで株価が上昇していることも投資家の買い意欲を刺激しているようだ。
JCRファーマ<4552>:3645円(-25円)
朝高後、マイナス転換。新型コロナウイルスワクチン原液新工場の建設を決定し、神戸市と市有不動産の取得に係る土地売買契約公正証書を締結したと4日の取引終了前に発表し、引き続き買い材料視されていた。取得価格は約20億円、総工費は約116億円で、22年10月に竣工予定。JCRファーマは英アストラゼネカからワクチンの原液製造を受託しており、厚生労働省の整備事業に採択されている。30年3月末までは製造体制を確保する。
マクドナルド<2702>:5110円(-130円)
大幅に反落。2月の既存店売上高が前年同月比1.0%増だったと発表している。8カ月連続のプラスだが、伸び率は前月(18.7%増)から鈍化した。客数は11.3%減(前月3.2%減)、客単価は13.8%増(同22.7%増)といずれも悪化した。全店ベースの売上高は1.7%増(同19.4%増)。1月に引き続き、緊急事態宣言などに基づいて対象地域で午後8時以降の店内利用を中止した。前年が閏年で営業日が多かった反動も出たとみられる。
《ST》