株価指数先物【寄り前コメント】2万9000円固めから225先物へ押し目買いの動き
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 29150 +170 (+0.58%)
TOPIX先物 1932.5 +16.5 (+0.86%)
シカゴ先物 29105 +125
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
10日の米国市場はNYダウ、S&P500が上昇する一方で、ナスダックは小幅に下落。米下院は1兆9000億ドル規模の追加経済対策を可決し、12日にバイデン大統領の署名を経て成立する見通しとなった。また、2月の米消費者物価指数(CPI)がインフレ抑制を示す内容となったことでバリューシフトに向かい、NYダウは最高値を更新。一方で、米10年債入札を受けて長期金利が下げ止まりをみせるなか、前日強い値動きを見せていたハイテク株は利食い優勢となり、ナスダックは小幅に下落している。
シカゴ先物清算値は大阪比125円高の2万9105円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比40円高の2万9020円で始まり、開始直後に2万8970円をつけた後は2万9050円~2万9100円辺りでのレンジ推移となり、米国市場の取引開始後には一時2万9200円まで上昇する場面がみられた。引けにかけては2万9100円~2万9170円辺りでのレンジ推移となり、2万9150円で取引を終えた。
本日は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開が見込まれよう。ただし、米国では前日のハイテクなどのグロース株からバリュー株へ資金シフトしており、指数寄与度の大きい値がさ株の上値の重さが意識されそうだ。そのため、TOPIX優位の展開が想定され、NT倍率も低下に向かいやすい。なお、VIX指数は22.56と6%超低下しており、支持線として意識されていた25日、75日移動平均線を下回っている。地合いとしてはリスク選好の流れである。
週末に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることもあり、ロールオーバー中心の取引となろう。しかし、2万9000円固めから底堅さが意識される場面では、SQ通過後の需給改善を想定した225先物への押し目買いが強まってくる可能性はありそうだ。
株探ニュース