株価指数先物【寄り前コメント】SQ値突破を見極め、VIX指数低下で押し目買い意欲は強い
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29100 +60 (+0.20%)
TOPIX先物 1903.5 -3.0 (-0.15%)
シカゴ先物 29105 +65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
11日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。バイデン大統領が1兆9000億ドル規模の追加経済対策法案に署名し成立。また、新規失業保険申請件数は71万2000件となり、前週の75万4000件から予想以上に改善したことから、景気回復への期待が高まった。NYダウ、S&P500は最高値を更新したほか、足元で調整が目立っていたハイテク株もリバウンドをみせており、ナスダックは2.5%を超える上昇となった。
シシカゴ先物清算値は大阪比65円高の2万9105円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比100円高の2万9140円で始まり、開始直後に2万9200円をつけた後は2万9100円~2万9150円辺りでのレンジ推移となり、米国市場の取引開始後に再び2万9200円を付ける場面がみられた。引けにかけてはじりじりと上昇幅を縮め、2万9100円で取引を終えた。
本日は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い優勢の展開が見込まれよう。ナスダックが2.5%を超える上昇となった流れを受けて、指数寄与度の大きい値がさハイテク株への買いも意識されやすく、SQ値は高い位置でつくことになりそうだ。そのため、買い一巡後はSQ値が心理的な上値抵抗として意識されてくる可能性もあるため、まずはSQ値突破を見極めたいところだ。なお、VIX指数は21.91と終値ベースでは2月24日以来の22.00割れとなるなど、ボトム水準に低下してきており、リスクオンのなかで押し目買い意欲は高まりやすいだろう。
また、日経平均株価はテクニカル面では25日移動平均線が2万9449円辺りに位置している。上値抵抗線として意識されていることもあり、同線を捉えてくる場面がみられるようだと、日経225先物主導で短期筋のショートカバーの流れに向かう可能性も期待されてこよう。もっとも、SQ通過により需給は軽くなるものの、週末要因のほか、来週にはFOMCや日銀会合など経済イベントを控えていることもあり、基本的には押し目狙いのスタンスになると考えられる。
株探ニュース