ユーロ週間見通し:下げ渋りか、日銀金融政策を見極める展開

通貨
2021年3月13日 14時27分

■下げ渋り、ECBはユーロ圏経済の改善を予想

今週のユーロ・ドルは下げ渋り。3月10日発表の2月米消費者物価コア指数は市場予想を下回り、米長期金利の上昇は一服したことから、ユーロ売り・米ドル買いは縮小。欧州中央銀行(ECB)は3月11日に理事会で4-6月期に国債購入ペースを大幅に拡大することを決定したが、追加緩和の意図を否定したことやユーロ圏経済の改善が予想されていることから、ユーロ買い・米ドル売りがやや優勢となった。取引レンジ:1.1836ドル-1.1990ドル。

■伸び悩みか、米FOMC会合を見極める展開

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は3月11日に開催した理事会で現行の金融政策を維持するとともに、長期金利の上昇をけん制した。それに対し、米連邦準備制度理事会(FRB)は16-17日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で長期金利の上昇をある程度容認する考えを示すとみられ、ユーロ買い・米ドル売りが強まる可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.1850ドル-1.2050ドル

■堅調推移、経済状況改善への期待高まる

今週のユーロ・円は、2018年10月以来となる130円39銭まで上昇した。米長期金利の上昇を警戒して週初に128円78銭まで下げたが、米長期金利の上昇一服でユーロ売りは縮小。欧州中央銀行(ECB)は3月11日開催の理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れを4-6月期に拡大することを決定したが、ラガルドECB総裁は「全般的な経済状況は年内に改善すると予想される」との見方を伝えており、ユーロ買い・円売りが活発となった。取引レンジ:128円78銭-130円39銭。

■下げ渋りか、日銀金融政策を見極める展開

来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は長期金利の上昇をけん制している。日本銀行は3月18-19日開催の金融政策決定会合で、10年金利の変動幅を現行程度にとどめることを決定する見込み。日本の長期金利がさらに上昇する可能性は低いと予想されており、欧米株式が強い動きを見せた場合、ユーロ買い・円売りの取引は継続される見込み。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・18日:1月貿易収支(12月:+292億ユーロ)

予想レンジ:128円50銭-131円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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