こう着ながらも底堅い相場展開/オープニングコメント

市況
2021年3月16日 8時15分

16日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれよう。15日の米国市場はNYダウが174ドル高だった。3月NY連銀製造業景気指数が2018年以来の高水準に回復したことが材料視された。バイデン政権が増税を検討しているとの報道が警戒され一時下落に転じたものの、インフラ計画や経済活動の再開を背景とした回復期待を受けた買いが下支えとなり、引けにかけては上げ幅を拡大している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の29625円。円相場は1ドル109円10銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い優勢の展開になりそうである。買い一巡後はFOMCの結果待ちから次第にこう着が強まる可能性はあるものの、日経平均は25日線辺りを支持線とした底堅さは意識されやすいと考えられる。また、米長期金利は上昇傾向にあるものの、落ち着いているほか、VIX指数は低下傾向にあるため、リスクオンの流れとなりやすく、経済イベントを控えて上値追いは慎重ながらも、押し目買い意欲の強さは高まりやすいところである。

また、物色の流れとしてはナスダックの上昇により、ハイテクセクターへの見直しが意識されやすいところではある。ただし、ナスダックは25日線に上値を抑えられている状況が続いているため、まずは同線の突破を見極めたいところである。そのため、全体の流れとしてはバリュー株へのシフトに向かわせやすいだろう。NT倍率は15.20倍を下回り、支持線として期待されていた75日線を再び割り込んできていることも、バリュー株へ向かわせやすい一因である。

その他、マザーズ指数は75日線に上値を抑えられているものの、5日線が支持線として意識されている。今後は年度末接近によって主要銘柄への物色は手掛けづらくなることから、個人主体の短期的な値幅取り狙いの資金は、マザーズ銘柄などの中小型株にシフトしやすい面もあり、中小型株への物色も再燃しそうである。本日はIPOが2社あることから、好スタートを切るようだと、直近IPO銘柄への物色の広がりも意識されてくる可能性がありそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.