話題株ピックアップ【夕刊】(2):フリー、三菱UFJ、ソフトバンクG
■フリー <4478> 9,110円 -550 円 (-5.7%) 本日終値
22日に発表した「海外募集と売り出しを実施」が売り材料。
最大460万株の海外募集と、既存株主による48万1800株の海外株式売り出しを行う。発行価格は3月25日から29日までのいずれかの日に決定。
■三菱UFJ <8306> 632.7円 -21.2 円 (-3.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が安い。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融株が軒並み安の地合いとなった。FRBが大手銀行の資本規制に関する特例措置を延長しないことを発表したことが尾を引いているほか、ここ上昇傾向を強めていた米長期金利が1.69%台に低下したことなどが売りを誘発した。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で金融セクターに下げ圧力が働いている。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,775円 -89 円 (-0.9%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が下落歩調にある。前日まで4日連続安で1万円台を割り込んだ水準で推移していたが、きょうは朝方こそ値ごろ感からの押し目買いでリバウンドに転じ一時1万円大台を回復したもののその後は、売り板が厚く値を消す展開を余儀なくされている。市場では「日銀のETF買い入れ手法の変更で、日経平均連動型の値がさ株には不利な状況となっている。ここファーストリテイリング<9983>が大きく株価を下落させ日経平均の急落を助長した。ソフトバンクGもファストリテほどではないが、株式需給面でネガティブに作用している」(中堅証券ストラテジスト)という。ただ、1万円台を割り込んだ水準では買い需要も強く、足もとでは前日終値近辺で売り買いを交錯させている。
■ハブ <3030> 899円 +150 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
ハブ<3030>がストップ高。同社は22日取引終了後、SNSの草分けでスマートフォンゲームなどを展開するミクシィ<2121>と資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなった。ミクシィが約10億円の第三者割当増資を引き受け、ハブの筆頭株主となる。また業務面では、ミクシィは強みとするスポーツ関連のコンテンツ拡充に取り組んでいるが、英国風居酒屋を展開しているハブは店内でスポーツ番組を配信していることから、その顧客基盤を生かし集客力を高める計画にある。なお、同日に非開示だったハブの21年2月期業績予想も発表されたが、営業損益が15億7000万円の赤字(前期実績は7億1000万円の黒字)となったもよう。コロナ禍で今期業績悪については織り込みが進んでいた。
■ナガオカ <6239> 1,021円 +150 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
ナガオカ<6239>がストップ高。22日の取引終了後、中国子会社の那賀設備がスクリーン・インターナルの大口受注を獲得したと発表しており、これが好感された。中国では新規プラント設備への投資が回復しており、今回は新たに建設が決定した新規パラキシレン・プラントにスクリーン・インターナルが採用された。受注金額は3000万元(約5億円)で、契約納期は22年3月としている。なお同社では、今回の受注を受けて他の案件も含めた生産計画を見直すとし、これに伴い21年6月期の通期業績予想に修正の必要が生じた場合は、速やかに公表するとしている。
■ケア21 <2373> 2,765円 +405 円 (+17.2%) 一時ストップ高 本日終値
ケア21<2373>は急騰。22日の取引終了後、4月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。また、株式分割実施後も株主優待制度の対象は保有株数100株以上を据え置くとしており、実質的な制度拡充となる。
■昭文社ホールディングス <9475> 569円 +80 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
昭文社ホールディングス<9475>が後場急伸。同社はきょう、子会社の昭文社がポニーキャニオン(東京都港区)と地方創生事業で業務提携したと発表。これが材料視されているようだ。この業務提携により、昭文社が持つ長年の取材実績・ノウハウに裏付けされた、ガイドブック・地図などをはじめとする制作・編集力、及び市販出版物やWEBメディア・SNSなどで醸成されたブランド力を背景とする観光誘客ノウハウと、ポニーキャニオンのアニメや映像、音楽関連のコンテンツ企画制作力、観光、移住、シビックプライド機運醸成など地域活性化事業の知見をあわせ、共同で地方創出事業を推進するとしている。
■理経 <8226> 237円 +24 円 (+11.3%) 本日終値
理経<8226>は急伸。22日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を99億3300万円から100億8000万円(前期比1.9%減)へ、営業損益を5100万円の赤字から1億4000万円の黒字(同2.6倍)へ、最終損益を1億3400万円の赤字から9000万円の黒字(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。システムソリューションで大学官公庁向けシステム、製造業向け3次元CAD及び民間向けVR案件が増加しているほか、ネットワークソリューションで映像配信システム案件が増加する見込みであることが要因。また、電子部品及び機器で導電性樹脂接着剤案件が増加する見込みであることも寄与する。
■黒田精工 <7726> 1,910円 +190 円 (+11.1%) 本日終値
黒田精工<7726>が急伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「半導体製造装置の引き合いが強まるなかで、特需が生じている分野もある」と報じられ、モーターの回転を横方向の動きに変える「ボールねじ」についても記事で紹介。なかで「黒田精工も半導体製造装置部品に使うボールねじの生産を21年中に、17年比で7割増やす」とあることから、増産効果による業績への貢献を期待した買いが入っているようだ。
株探ニュース